三浦市城山町にこのほど、東岡区民会館が完成しました。11月24日にお披露目会が行われたのですが、建物内部に入ってびっくり。古い蔵をリノベーションし活用した、“新しいのに古い”ユニークな会館でした。普段、周辺住民以外はなかなか入る機会が少ない区民会館ということで、蔵部分をご紹介します。
ここはカフェ?バー?居心地がよすぎる会館
玄関を入って事務スペースの向こうに見えるのが、石蔵部分の入り口。折れ釘もそのままで、外壁だった名残をとどめています。雰囲気たっぷりの「石蔵」のプレートを横目に足を踏み入れると、そこは別空間が広がっていました。
まずは、栃の木の一枚板で出来た重厚感のあるカウンターテーブルがお出迎え。「テーブルの脚は天神町の公園で伐採された杉の木です」と区長に言われて下をのぞくと、確かに丸太が並んでいます。
また、米酒店の倉庫だったということもあって、荷物の片付け中に出てきたという「エビスビール販売所」などと描かれたお酒の看板が飾られ、とてもノスタルジック。照明も明るすぎず、ここだけ見ると喫茶店のよう。なんだか、おいしいコーヒーが飲めそうです。来賓の皆さんも口々に「落ち着く」「居心地がいい(よすぎる)」と話していました。
そして、新たに取り付けられた木の階段を上って2階へ。見よ、この立派な梁!「詳しいことは分からないけれど、子どもの頃からあった気がする…。だから築100年は経っているはず」(区長談)。令和の時代に再び命が吹き込まれた様子が見て取れます。
部屋の中央には大きなソファが置かれ、ここもまたくつろげそう。かつて商売で使われていたであろう古いはかりなどを壁際に並べて、レトロ感を演出。和風照明もおしゃれです。1階が喫茶店風ならば、2階はバーのよう。実際、どんなシーンで使われるんだろう?と考えていると、「いつかここで一杯できたらいいね!」との楽しそうな声が聞こえてきました。
これまで東岡区には会館がなく、ようやく完成した念願の地域の拠点に皆さん意欲満々。役員会や老人会にとどまらず、行事や生涯学習など区民が集まれる場として活用していくそうです。