写真家の浅田政志さん(42)が現在、来年1月12日(水)から小田原三の丸ホールで開催される展覧会「THE CONNECTIONS さまざまな交差展」に向けて小田原市内10カ所で撮影を行っている。
2009年に写真集「浅田家」で第34回木村伊兵衛写真賞を受賞した浅田さん。消防士やレーサーなどに扮した家族写真で注目を集め、昨年10月には著書を原案とした映画『浅田家!』が全国公開された。
写真家としての原点は、専門学校時代に「一枚の写真で自分を表現する」という課題から導いた、家族の思い出の再現写真だった。その後、さまざまな家族や子どもたち、まちの人々をテーマにした「演出写真」を撮影し続けている浅田さんは、小田原でも老舗かまぼこ店の家族やまちなかの商店主、伝統工芸の職人などを撮影。浅田さんは小田原の印象を「レトロな雰囲気が残っていて、丘からは街や海を見下ろすことができて歩いていて楽しい。人々の営みに活気があり、ちょっとしたところがフォトジェニック。日ごろの皆さんらしさを撮影したい」と話した。
展覧会に向け浅田さんは、「写真は自分の目線ではないから、すごく新鮮。新たな自分を教えてくれます。良い仲間と活動している、素敵な景色と歴史があるまちで育っているなど、小田原の人々にとっての日常を改めて新鮮に感じてもらえたら」と声を弾ませた。