武蔵小杉東急スクエアと、ららテラス武蔵小杉は2021年12月5日、施設内での刺傷事件発生を想定した不審者対応訓練を実施した。中原警察署(田島充署長)も協力。初の合同訓練で、安全確保や連絡方法などを確かめた。
社員や警備員、店舗スタッフら総勢約50人が参加
開館前、両施設から運営会社の社員や警備員、店舗スタッフら総勢約50人が参加した。刃物を持った不審者が客を切りつける事件を想定し、不審者に扮した警官に警備員がさすまたや盾を用いて対応。安全確保や誘導、管理室同士の情報交換などを確認した。訓練後、警官は「負傷者を出さないことが第一。パトカーが到着するまでの数分間、犯人の調子に合わせるのではなく穏やかに対応してほしい」と話した。
「継続が必要」
東急スクエアは2021年3月、開館以来初の不審者対応訓練を実施した。その際、連絡通路でつながっているららテラスとの連携も必須だと、東急スクエアから声掛け。中原署の協力のもと4月から準備を進めてきた。
今回、ららテラスにとっては初めての訓練となった。森山和人所長は「地震や火災に備えた訓練と同様、これからも続けていきたい」とコメント。企画した東急スクエアの佐々木達弘さんは「不審者対応がいかに難しいことか分かった。犯人の動きが読めないため、マニュアルが作りづらいもの。その分、繰り返し訓練をし対応を学んでいきたい」と話した。
11月は北海道の商業施設で店員が客に切りつけられる事件が発生。全国では走行中の列車内での刺傷事件も相次ぐ。年末に向けて来館者数が増加することもあり、駅直結施設として危機感を抱いているという。