高倉で芸術鑑賞の場として親しまれた「湘南くじら館」が、場所を片瀬目白山に変え、3年ぶりに営業を再開した。館内は以前より小さくなったが、ブローチや器など身近に楽しめる小物を展示している。運営する小山田知子さんと池田純子さんは「暮らしをしっとり楽しめるような場所を作りたい」と意気込んでいる。
美術好きの「ママ友」が意気投合して
同館は、子どもが通っていた同じ幼稚園の「ママ友」として知り合った2人が、美術好きという共通点で意気投合。2008年に念願のギャラリーをオープンさせた。展示は都内の画廊を回り作家に声をかけるなど、2人のこだわりを反映。閉館までの10年間で70以上の企画展示を行うなど、市民がアートに触れる機会を提供してきた。
自宅をギャラリーに改装
再開は、2019年に小山田さんが引っ越した家が一風変わっていたことがきっかけになった。元々内科を併設した家で、入り口を入ると待合室や診察室がある。普通に暮らすには必要は無く、自身のアトリエに使おうかと考えていた。だが時がたつにつれ、「アートを通じ様々な人との交流が忘れ難く」なり、ギャラリーに改装することを決意した。
館内は木の温もりを感じさせる作りで、2人が気に入った小ぶりなアート作品を並べた。常設展示が中心で古書やカフェスペースも設けいている。「作品をじっくり楽しみながら、語らい、憩いの場を作りたい」
営業時間は木・金・土曜日の正午から午後5時。駐輪場・駐車場は無い。湘南モノレール目白山下駅すぐ。問い合わせは【電話】0466・21・9262へ。