地元漁業者や観光協会などでつくる「小網代観光振興活性化検討協議会」が6月下旬、小網代湾の海底で半年熟成させたワイン1720本の引き揚げ作業を行った。
水深10m前後に沈め、適度な水温と波の揺れにより、まろやかな味わいになるワイン。漁業者の新たな収入源の創出などを目指して18年に着手、今回本格事業化した。
昨年12月に沈下したケースには漁礁を兼ねて樫の木の枝葉を括り付けた効果もあり、鉄柵にサザエが付着していた。また海水の浸透を防ぐため、市社協の障害者就労支援センター利用者らが、キャップ部分に小網代で採れた蜜ろうでコーティングも行った。同協議会の出口浩さんは「漁師さんの理解なくして実現できない事業。魚を増やし、海を守れたら」と展望を語った。
京浜急行電鉄グループも事業を支援。販路開拓やPRを担っている。