どんな建物でも、いずれは必要になるメンテナンス時期。屋根や外壁などの修繕は経験豊富で誠実な専門家に頼みたいもの。様々な建築会社がある中で「改修設計」を掲げる、ユニークな建築事務所が厚木市にある。
代表の奈良なおしさんは一級建築士。大学の法学部出身という異色の経歴で、トラックドライバーだった事もある。建築業界に入って経験を積み、2011年の東日本大震災では、被災地で店舗復旧などに従事したことも。「より地域に根差し、地域に貢献したい」と2019年に地元厚木で独立した。
失敗しないリフォーム、一級建築士のこだわり
リフォームや漏水改修等を中心に手掛ける奈良さん。「生活環境をこう変えたい」という想いをしっかり受けとめ「わからないこと」があれば丁寧に解説し、クライアントと共にありたい。これが同社の基本スタンスだ。
「雨漏りの改修一つとってみても中の構造を理解しているのとしていないのとでは大きな違いがある。経験と知識のある有資格者に勝るものはありません。新築時の時代背景も問題解決の重要なポイントと言えます」。これが社名に「自身の名」と「改修設計」を掲げる理由だ。
マンションや公共施設の設計も実績豊富
同社の仕事は、戸建てだけでなくマンションなどの集合住宅、公共・商業施設と多岐にわたっており、独創的なアイデアを添えて実現してきた。最近はハザードマップを意識した対策や、省エネ対策、デザイン力が求められることも多い。
同社は施工管理のプロでもある。設計通りかどうか現地に足を運んで施工を確認。現場監督と連絡を密にし、気づいた事はすぐに指示を出してゆく。竣工検査を経て引き渡しを迎える時は感無量だ。
「クライアントにご協力いただくことも多く、まさに共同作業。感謝に尽きます」と話す。
建物が発する、改修のシグナル
リフォームの専門家である同社に、誰でも分かる、建物改修のチェックポイント聞いてみた。以下の項目があるかどうか、少し離れて眺めてみてはいかがだろう。「人も建物も同じ。不調のシグナルを見つけたら改修を意識して欲しい」というのが奈良さんの思いだ。
▼外壁塗装面を触ると白い粉が付着する
▼鉄部表面に錆が見える
▼シール面にひび割れや白い粉が浮いている
▼塗装面やタイル面にひびが見える
▼錆びた鉄筋が外壁を押し出している
▼防水した面が剥がれている
▼防水した面が浮いている
▼排水ドレンが詰まっている
▼屋根や外壁に苔が生えている
当てはまる項目があれば、気軽に下記の同社連絡先に相談を。
奈良なおし改修設計 問合せフォーム
地域に根差し、社会貢献にこだわり
奈良さんは社会貢献の一環として、市と災害時の応急対策活動の協定を結び、無料建築相談員を務め、「あつぎ鮎まつり」では厚木YEGのメンバーとして汗をかいている。多くの公的な任務を担うのは「この街で商売をさせていただいている。だからこそこの街に恩返ししたい」と奈良さん。仕事はしっかり、人柄は柔軟。思いきり頼れる人柄。経験豊富なプロの存在は心強い。