「さぁ、君の出番だ!」――。中原消防団玉川分団(野口芳正分団長)がポスターとチラシ、ホームページを制作し、火災や災害から住民を守る消防団員を募集している。
「知ってもらうこと」を意識し制作
新たな団員獲得に向けたプロジェクトに取り組んだのは、若手メンバー6人。入団前にそれぞれが感じていた不安や入団後に学んだことなどを中心に、「知ってもらうこと」を意識し制作に臨んだという。唯一の女性団員、宮前尚子さんは「消防団に入る前は、どんな活動をしているのか知らず不安もあった。でも実際は想像と違っていたり、メリットややりがいも多い」と話す。ホームページではそんな疑問に応え、実情を伝える内容などをトップ画面上に分かりやすく集約。チラシにはその要点を盛り込んだ。リーダーの野口清一さんは「ポスターは目を引くデザインにこだわった。ぜひ見てもらえたら」と話す。今後、地域の町内会や店舗などをまわり、ポスターの掲示を依頼する予定という。
高齢化も課題に
玉川分団に所属する団員の職業は、自営業、会社員、看護師、警察官、銀行員、レスラーとさまざま。夜回り活動や日常生活での支え合い、旅行で親睦を深めるなど、絆の強さも自慢だ。しかし団員は減少傾向にあり、定数47人に対し現員は28人。約7割が50歳以上と高齢化も課題という。野口分団長は「火災や地域の有事から守る消防団は不可欠。若い人に存在を知ってほしい」と願いを込める。