厚木なかちょう大通り商店街振興組合の代表理事に就任した 遊佐 貴幸さん

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厚木なかちょう大通り商店街振興組合の代表理事に就任した 遊佐 貴幸さん

温故知新、商店街に新風を

○…駅前からイオン方面にのびる「厚木なかちょう大通り商店街」。30歳代で振興組合の代表理事を任され、受け止める期待と責任は相当なものだ。会議に出る機会も増え、直近では厚木一番街との合同によるプレミアム商品券の発行を控えている。鮎まつりの準備も進めているが、コロナ禍のブランクで例年通りとはいかない。商店街としてどう盛り上げるか、先輩たちの助言と積み重ねから学んでいる。

○…普段は美術工芸品を販売する相州美術の店頭に立っている。少年時代は寝ずに働く親を見て育ち、古銭を磨いたり、切手の仕分けを手伝ったのが懐かしい。歴史のキーワードに両手で触れていたせいか、日本史が得意だった。今は仕事で個人宅に買取に行くこともあり、思いもよらない逸品に出会う瞬間もある。鑑定に欠かせない知識はすべて独学。得意分野は器の世界で、好きな白磁の話は特に弾む。「キレイでカッコいい。あの白さも実はひとつずつ違うんですよ」

○…夜遅くに自宅に戻ると一人の父親に戻る。半年前に子どもが生まれ、ハイハイができるようになったばかり。「家で面倒をみてくれる妻には感謝しかありません」とぽつり。抱っこの多い奥さんは腱鞘炎だそうで、仕事中も気がかりだ。できる範囲の家事を担い、子の寝顔を見ると力が湧いてくる。いつか家族でドライブに行くのがささやかな目標だ。

○…様々な業界に生きる理事たちと、アイデアを融合させるのはこれからだ。商店街の将来像のひとつとして『笑』の一文字が浮かぶという。「通りかかるだけで面白い、笑顔になれる商店街はどうでしょう。いつか声を出せるイベントもできるようになるはず」。隠れた魅力を発見する、プロの言葉が頼もしい。

住所

神奈川県厚木市

公開日:2022-07-16

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