コラムの第5弾に登場するのは本郷台駅前アーケード商店街で、洋服やハンドメイド作品を扱う雑貨屋「PEACE」を経営する糟谷栄里さん。今回は「お気に入りの服を長持ちさせる方法」を教えてもらいました。
日々、店頭に立つ糟谷さん
このコラムでは地元商店街の皆さまの技や知恵を紹介していきながら、商店街の皆さまの人柄も知っていただきたいと思います。ぜひ、皆さまも栄区の商店街を知っていただき、足を運んでみてください。
洋服の洗濯方法について
洗濯表示を確認する
服の寿命を伸ばすために意識すべきなのが、「洗濯」「着用後の一工夫」「保管」の3点。まずは「洗濯」について説明します。
「服を購入したら、まずは洗濯表示を確認してください」と話す糟谷さん。通常、洋服の裏地には洗濯方法を示すマークが並んだタグが縫い付けられています。例えば下の写真で、上段中央は「漂白剤の使用不可」、下段左端は「陰干し推奨」、下段中央は「アイロン使用可」など、それぞれのマークが管理方法や注意事項を表しています。

タグに記された表示を確認
マークは洗濯方法→乾燥方法→仕上げ処理方法の順番で並べられていることが多いようです。購入してから初めて洗濯をする時は洗濯表示とその意味をしっかり確認することが大切です。
服のサイズに合った洗濯ネットを使う

ネットは衣服の大きさによって、使い分ける
衣類同士の摩擦などを防ぎ、生地の痛みや型崩れ、毛玉の発生などを抑えてくれる「洗濯ネット」。「ネットは服のサイズに合ったものを使用しましょう」と糟谷さんは呼びかけます。
洗濯する服に対してネットが大きすぎると、洗濯している間に服がネットの中で動いてしまい、摩擦によって生地が傷みやすくなります。そのため、服は軽く畳んで、ネットの中にできるだけ余白が生まれないようにしましょう。
- 服に対するネットサイズ
- 軽く畳んだ時に、服がネットの中の8割を占めるくらいが目安
厚手のニットが入るネットには薄手のTシャツを2枚入れるなど、臨機応変にネットを使用することで服を守りつつ、効率的に洗濯ができます。
着用後の一工夫
着用後の工夫でも服は長持ちさせることができます。ここでは読者が簡単に実践できるポイントを紹介します。
- 服に休息を与える
同じ服を連続で着るのはシワや型崩れの原因に。洗いにくいジャケット、冬場のニットやコートは連続で着てしまいがちですが、2〜3日休ませることで購入時の状態を長く保つことができます。
- ブラシをかけてからクローゼットへ
外から帰ってきたらブラシでホコリや花粉を落としましょう。特にアウターはさまざまな物に触れるので毛羽立ちやすいです。ブラッシングは汚れを除去するだけでなく、繊維の流れも整えてくれるのでアウターの毛玉防止にもつながります。

ニットは毛や網目の流れに沿ってブラッシング
正しい保管で型崩れなどのトラブルを予防
「服にはそれぞれ適切な保存方法があります」と糟谷さん。例えば、ジャケットやシャツなど肩に厚みのある服は、針金の細いハンガーではなくて太いハンガーを使用することで型崩れを防げます。肩の厚みに合わせてハンガーを使い分けましょう。
また、厚手のニットなどはハンガーにかけて保管するのに適していません。吊るすことで服自体の重さが肩や裾にかかり、繊維が伸びてしまいます。そのため、畳んで引き出しやすい衣装ケースへの収納が適しています。PEACEでも厚手のニットやトレーナーなどは写真のように棚に陳列されています。

厚手のニットやスウェットなどはハンガーにかけず、棚で保管
さらに気をつけておきたいのが「カビ」と「虫食い」。これらはクローゼットなど保管場所の湿度の高さが原因で発生します。防虫剤や除湿剤の設置、定期的な換気が大切です。加えて、服の詰め込みすぎにも注意が必要。
服と服の間に隙間がないと空気の通り道がなくなり、湿気が発生しやすくなります。クローゼットの中は8割程度に留め、防虫剤は上に(防虫成分は空気より重いため上から下へ落ちていく)設置。吊り下げ型がベスト。対して、除湿剤は棚の一番下の隅(湿気は空気より重いため)に設置しましょう。
- 隙間が無い
- 服と服の間に隙間をしっかり空ける
誰もが気軽に立ち寄れる駅前の雑貨屋

洋服のみならず、ハンドメイドの小物やアメリカ西海岸を連想させる小物などの商品を扱っている「PEACE」。子どもやお母さん、お年寄りなど幅広い年齢層の方々に愛されています。「地域の方々にとって、日常にちょっとした彩りを添えられるような店でありたい。『何か面白いものに出会えるかも』とふらっと立ち寄ってくれたら嬉しい」と糟谷さんは笑顔で話してくれました。
今後も商店街の皆さんの温かさと技術を感じてもらえるよう、様々な情報を発信していきます。本郷台駅前アーケード商店街にもぜひ足を運んでみてください。
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