真鶴町が独自の空き家バンクを実施!町民目線でマッチング

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真鶴町が独自の空き家バンクを実施!町民目線でマッチング

景観の悪化や防犯上の観点などから全国的な課題となっている空き家問題。町内に500件以上の空き家がある真鶴町では、2021年から独自の空き家バンク制度を立ち上げ、空き家所有者と利用希望者のマッチングを実施している。

「真鶴町空き家バンク制度」を町から委託を受けて運営するのは、子育て中の母親らで構成する(一社)真鶴未来塾(玉田麻里代表理事)だ。空き家所有者から物件登録の申請依頼を受けると、メンバーが宅地建物取引業者とともに物件の状態を確認し、審査の上、町のホームページなどで公開。内見にも立ち会い、宅地建物取引業者仲介のもと当事者間で契約を行う。

「あるがまま」を発信

コロナ禍で地方移住のニーズが高まったこともあり、運営開始から約1年半で利用登録者数は130人(22年12月末時点)に達し、これまでに空き家3件の売却と賃貸物件6件が成約。自身も真鶴町に移住してきた経験を持つ玉田代表理事は「よく見せようとせず、内見でもあるがままを伝えることが大切。移住前後のリアルな生活を町民目線で紹介している」と話す。

SNSも活用し、風通しや収納など物件情報だけでなく、近隣の自然や地域のイベントなど細やかな情報も発信。町での暮らしを具体的に想像でき、利用希望者の増加にひと役買っている。制度を利用し、売却が決まった所有者の一人は「台風や地震などのたび、気が気ではなかった」と安堵の表情。店舗物件でも、店の開店により新たなコミュニティーが生まれ地域の活性化につながっているという。また、真鶴未来塾でも、移住者と町民が交流できるイベントなどを催し、移住後の暮らしを応援している。

課題は物件不足

現在も売却物件2件、賃貸物件4件を取り扱っているが、利用希望者に対し、空き家の登録数が不足しているのが現状だ。玉田代表理事は「簡易的な査定が受けられる仕組みや自分たちでリノベーションし付加価値をつけることなども検討中。物件に価値があることに気付いてもらえれば」と語った。

住所

神奈川県足柄下郡真鶴町真鶴504番地1

公開日:2023-01-28

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