葉山生まれの「リップバーム」が発売開始から2年が経ち、多くのファンを獲得している。取扱店舗は逗子葉山だけで18まで増えた。売上の一部を葉山のビーチクリーン活動に寄付しており、町内外の人から愛される商品づくりと地域貢献の両立を目指している。
「ハヤマスマイルリップバーム」は、町在住で大手無添加化粧品ブランドに長年在籍した半田幸子さんが開発した。「葉山の太陽のような笑顔をいつも忘れない」をテーマに、植物由来成分配合のオリジナル無添加レシピで製造。唇の保湿や日差しケアにおすすめという。
葉山ステーションやスズキヤ逗子駅前店2階の舶来屋、町内のレストランやマリンスポーツショップ等で販売している。太陽をモチーフにした明るいパッケージは半田さんが手がけ、お土産品としても人気という。
元気くれた地に恩返し
半田さんは20年前に大手術を経験し、回復期にアロマと出会って痛みの軽減に役立てた。また、両親のいた葉山で療養して復調。「アロマと葉山に助けられた」と振り返る。その後、10年前に移り住み、会社の広報部門に勤務しながら、アロマアドバイザーの資格を取得。「葉山が持つ癒しのパワーを伝える商品を作りたい」と構想を練っていたという。
2年前に退職し、独立。「最初の緊急事態宣言が出た時で不安だらけだったが、やるしかないと決めた」と、商品開発に邁進した。パラベンフリーの無添加レシピで、会社時代の知識や経験だけでなく、アロマの知見も詰め込んだリップを作り上げた。
売上の一部は「かながわ海岸美化財団」に寄付しているほか、半田さん自身が積極的にビーチクリーンに参加し、地域の魅力を守り、伝える活動を行っている。
今後はパッケージのプラスチックをより環境に優しい素材へシフトしたり、地元産のハーブの活用したりと、やりたいことがあるという。「私がもらった元気を手に取った人にも感じてほしい。リップを目にして使った人の笑顔が葉山で増えたら」。ポケットやポーチに収まる小さな1本に、たくさんの思いと感謝を詰め込んだ。