ビーチサンダルのげんべい商店一色店が、上履きのリサイクルを後押ししている。成長の早い子どもが使い捨てのように履き替える現状に心を痛めた保護者からの声に応えたもので、「こんな選択肢もあるよと多くの人に知っていただけたら」と話している。
この上履きは日本教育シューズ協議会が製造する「JESシューズ」。ソール部分を切り離し、回収ボックスに集めてメーカーへ返送するとメーカーがそれを粉砕し、ソールの原料として再利用している。同協議会によると、国内で年間1500万足がゴミとして捨てられている。
ドラッグストアで1千円前後で売られているのに比べ、2千円前後と高価ではあるが、その分耐久性は高い。「娘が使っているが、サイズアウトしなければずっと履いていられる。燃やすゴミを増やすよりも、少し高価でも良いものを選択する人が増えたら」と語るのは発起人の小磯亜紀子さん。友人の子どもが通う都内の学校では指定の上履きで回収も行っていることを知り、地元でも広めようとげんべい商店に声掛けしたところ協力を得た。店頭で回収も行っている。
同店の葉山邦子さんは「うちでもサンダルをリサイクルしようと試行錯誤しているところだったので、力になれたら」とし、小磯さんは「子どもたちに身近な上履きから、物を大切にする取り組みを広げられたら」と話していた。