2019年7月、旧上瀬谷通信施設跡地の休耕田で、今まで見た事のない紫紅色の花を見つけた。アカバナユウゲショウに似るが、花は直径2〜3cmと大きく、草丈も1・5m程あった。植物の専門家に同定して貰った結果、オオアカバナであることが確認された。神奈川県では初めての確認である。
何故、突然そこに花が咲いたのか不明だが、鴨などの渡り鳥によって種が運ばれることがあるらしい。以前田んぼでコガモを見たことがある。
オオアカバナは、アカバナ科アカバナ属の多年草で、本州の中部地方以北にまれに分布する。湿った草原、休耕田などに生育し、花弁は4枚、ハート形で長さ1〜2cm。おしべは8本で4本が長い、めしべは1本で先端は白く4裂で反りかえる。環境省レッドリストでは、「絶滅の危惧II類」に分類されている。
現在、上瀬谷の休耕田は埋め立てられ、オオアカバナの自生場所は無くなったが、隣の畑と和泉川沿い貉窪公園(寺の脇)に移植しているので、6月中旬から8月頃まで見られる。どちらも毎月定例観察会を行っているので参加してみては如何。
瀬谷環境ネットとは
瀬谷区およびその周辺地域の自然環境をよりよいものにして次世代に引き継ぎたいとの願いから生まれたボランティア団体。畑作、水路及びビオトープの生物環境保全や生物観察会、環境保護に関する講演会開催、小学校総合学習や教員研修会への支援等に取り組んでいる。