日本各地で増えている「子ども食堂」。孤食・貧困の問題解決、居場所の提供、交流促進などを目的としたSDGsにもつながる取組で、三浦でも広がりを見せている。「食堂」と一口に言っても形態や役割はさまざま。市内で活動する3団体・企業を紹介する。
三浦RC
市内初の取組は、奉仕団体の三浦ロータリークラブ(三浦RC/奥山浩司会長)による「みんなの食堂」。子ども食堂がない三浦で需要を探ろうと昨年10月、旧南下浦市民センターで開設した。
「多世代が集う場にしたい」と名称には「みんな」を採用。中学生までは無料、大人は300円で、会員手作りの具だくさんカレーライスを食べられる仕組みにした。今年2月には、東岡区民会館でも実施。2カ所合わせて440食以上の利用があり、好評を博した。
その第3弾が現在、初声市民センターで行われている=写真上。7月1日までの毎週土曜、各日午後5時~7時。50食限定、なくなり次第終了ニンジンとタマネギは松原農園(上宮田)、肉とジャガイモは鈴木水産(菊名)、米はホズミ(六合)から提供を受けるなど、回を重ねる毎に支援支援者も増えている。
奥山会長は「お子さんが楽しみ、ご年配の方からは『小さな子と一緒に食事をとれるのが嬉しい』という声もある。今後はフードバンクを行う企業や店舗などともタッグを組み、継続していきたい」と前を向いた。
- 問い合わせは、三浦RC事務局(三浦商工会議所内)046・881・5111
みうらっこ食堂
市民有志らでつくる団体「みうらっこ食堂」(石﨑龍介代表)は、昨年11月からスタート。食育推進を目的に、形を変えながら月1回ほどイベントを企画している。
特に人気なのが「こども料理教室」。5月には、中学生以下無料、高校生以上300円で、地元農家から提供された新鮮な春キャベツをふんだんに使ったお好み焼きを作った。参加した子どもたちは真剣な表情で〝ねこの手〟になってキャベツを刻み、熱々をひと口頬張ると笑顔を見せた。6月18日には、要望が多かったスイーツ作りに挑戦。定員の小学生16人がすぐに満員になる盛況ぶりだった。
石﨑代表は「食を通じて三浦に誇りを持つ子どもが増えてほしい。また満足に食べられない子にも届いてもらえれば」と想いを打ち明けた。7月以降の予定は、インスタグラムで確認を。
そんぽの家 三浦
介護付有料老人ホーム「SOMPOケア そんぽの家三浦」(白石町)は今年1月から開始した。
「年齢を超えた交流の機会を創る」を掲げ、5月には子ども10人が体操や歌の教室への参加、食事配膳、車椅子・歩行器を体験したほか、和風ハンバーグを食べた後、トランプなどをして入居者と触れ合った。三浦由紀副ホーム長は「施設で働く大切さを発見し、地元に愛着を持つ子どもたちが増えてほしい」と期待を寄せた。
次回6月24日㈯午前11時~午後2時。メニューとんかつ。高校生まで無料、大人300円。問い合わせは、そんぽの家 三浦046・880・0711