アートで競う新発想のイベント「筆ロック」が9月2日㈯、横須賀美術館前 海の広場で行われる。横須賀美術館と「筆WORKS」の共催。発案者は「横須賀をアートが盛んな街にできたら」と意気込みをみせる。
これまで渋谷や宇都宮など関東各地で開催されてきた同イベントはストリートダンスから着想を得て考案されたアートバトル。大人から子ども、プロ・アマ関係なくそれぞれが表現をぶつけ合い、観客の中から選ばれた審査員が評価を下す。今大会に先駆け7月15日には久里浜商店街でプレイベントが開催され、市立総合高校美術部ほか32人のアーティストが出場し腕を競った。
発案者の田ノ岡高志さんは久村在住の画家。地元での開催に「様々な年齢層から選ばれる審査員がどのような視点で作品を捉えるのか楽しみ」と声を弾ませながら見どころを語った。横須賀市美術館運営課の岡本剛彦さんは「多くの世代が楽しめるイベントを開催できて光栄。描く人の気迫をその場で感じて、アートをより身近に感じてくれたら」と期待を寄せる。
関東の王者決まる
当日は1対1の「1on1バトル」予選会ののち、勝ち残った4人と関東各地の大会で入賞した12人を合わせた決勝トーナメントが行われる。過去には「チャンピオン」、「ボブ・マーリー」などユニークなものテーマも出題されており、作品にはアーティストの個性が色濃く反映される。また、絵画のほかにも造形、ダンスや和太鼓の演奏を交えてアピールする出場者もおり、今回もアートの垣根を越えた戦いが予想される。
このほか5時間作品を作り続ける「ライブペイント」、画材メーカーから提供された画材のみを使用できる「画材縛りバトル」も開催される。開会は午前11時。観戦無料。
バトル出場者募集
現在、「1on1バトル」当日予選の出場者を募集中。希望者は筆ロックの公式SNSから専用フォームで申し込む。定員32人。
決勝でベスト4に勝ち残ったアーティストには鹿児島県・徳之島への「アートの旅」が贈られる。同島では美術に関するワークショップや「形に残るアート作品」として壁画の制作などを予定している。
入賞者には、協賛の画材メーカー商品、横須賀美術館パスポートや横須賀土産の詰め合わせのほか、日本酒ラベルのデザイン権などが贈呈される。