上町の市立うわまち病院は8月1日、母乳を提供するドナーが事前に健康状態のチェックを受ける場として、「日本財団母乳バンク」のドナー登録施設となった。
全国から寄付された母乳を早産などにより低体重で生まれた新生児に届ける「母乳バンク」。寄付された母乳は低温殺菌処理・細菌検査・冷凍保管し、医療機関に提供される。未熟児の命に関わる「壊死性腸炎」や「慢性肺疾患」「未熟児網膜症」などの合併症は粉ミルクよりも母乳で育てた方が発症しにくいことが分かっており、ドナーミルクはこれらのリスクを下げる。同財団によると、ドナーミルクを必要とする新生児は年間約5000人存在するという。
同院の新生児集中治療管理室(NICU)は、母親の母乳が得られない場合に、ドナーミルクの提供が可能になっている。