笑いの力で横須賀の経済を元気に──。吉本興業所属のお笑い芸人、石橋尊久(たかひさ)さん(47)が9月14日、横須賀商工会議所の特命職員に就任した。地域の商工業者を盛り立てる〝助っ人〟として、芸人ならではの視点と発想で魅力発信などに取り組んでもらう。
吉本興業の所属タレントが、全国各地を拠点に地方創生のお手伝いをする「あなたの街に〝住みます〟プロジェクト」の一環企画。同商議所が吉本の提案を受け入れたことで吉本芸人初の商工会議所職員が誕生した。正式な肩書は「地域盛り上げ隊長」。イベントや商談会で笑いを振りまくほか、事業者を訪問してヒアリングを行い、SNSを活用したプロモーションなどで協力する。具体的な活動は同商議所の公式サイトで随時発信していく。任期は来年の2月末まで。
異例の公開面接
石橋氏の採用可否は、同日に行われた公開最終面接で決定するという異例の展開。報道陣と関係者が集まる衆人監視の中、平松廣司会頭から意気込みを問われると、「地域に笑いで貢献したい」と熱意を伝えた。日本一の数を誇るトンネルに着目した企画や得意の料理を活かして地産地消レシピを開発していくアイデアを披露。サーフィンを趣味としていることから同じマリンスポーツであり、津久井浜海岸でW杯が開かれているウインドサーフィンへの興味も示した。平松会頭からは「今の横須賀には、やわらかい発想と笑いが必要」との発言が飛び出し、採用が決まった。
石橋氏は芸歴22年。ハザマ陽平さんと結成する漫才コンビ「イシバシハザマ」で活動している。