「世界の持続可能な観光地トップ100選」がこのほど発表され、ユニバーサルツーリズムを推進する箱根町が2年連続で選出された。国際認証団体「グリーン・デスティネーションズ」が運営する表彰制度で、2年連続での選出は国内で4自治体のみ。
箱根DMO(一般財団法人箱根町観光協会)では2021年度から、誰もが楽しめる「やさしい観光地」を掲げユニバーサルツーリズムプロジェクトを推進してきた。
22年には車いす利用者の目線で当事者の声を反映した箱根旅行マップを作成。県内の社会福祉協議会や、旅行会社、病院などで約1万部を無料配布してきた。SNSでは「箱根を旅行ができたのはこのマップのおかげ」と感謝の投稿が見られるなど、車いす利用者の箱根観光に活用されている。同協会は選出を受け「観光マップを作成したことはもちろん、民間事業者や社会福祉協議会と協力して効果を上げたことが評価された」と振り返る。
同協会は昨年から、子ども連れにも優しい観光案内に力を入れている。ベビーカーの利用を想定したコースで、子ども連れを歓迎する宿泊場所を紹介するなど、さらなるユニバーサルツーリズム推進に取り組んでいく。