地域の人が集い、従業員と客の間に自然と交流が生まれる場―。武３丁目にあるカフェ「ドリームプリン横須賀」は、焼き菓子やプリンの販売、日替わりランチなどを提供する障害者就労支援事業所だ。一般的な就労が困難な人などに働く機会や場を提供する「就労継続支援Ｂ型」に属しており、安浦の事業所と合わせて10人ほどが利用している。

　同店を管理するのは、公明党の元横須賀市議会議員、鈴木真智子氏。65歳で議員を引退後、「地域のために何か恩返しをしたい」と障害のある人などに支援や助言を行う、社会福祉主事の資格を取得。そんな折、大阪や横須賀で就労支援事業を展開する（株）スガの菅恵子氏から「横須賀で障害者や健常者の壁を取り払った誰もが通えるコミュニティを作りたい」という相談を受けた事で２０２２年８月に開店に至った。

　鈴木氏は客でにぎわう昼時はスタッフのサポートに徹し、来店者には気さくに話しかけたり、元議員の見識を活かした情報を提供するなどして交流を生んでいる。

　さらに高齢者の孤立化などを防ぐため、誰でも無料で精神対話士に話が出来る相談所を月に一度店内で実施。「市内各所で相談所が増えてほしい。ここはその第一歩。気軽に足を運んでもらえたら」と鈴木氏は願いを込める。

地域に開かれた場

　同店では不定期で年に６回ほど、安価で食事を楽しめるイベントを開いている。３月28日（木）には、小学６年生以下50円、中学生以上１００円で豚丼が食べられる「１００円ふれあいデー」を開催する。午前11時から午後１時30分。限定50食で要予約。詳細は同店【携帯電話】０８０・７２６７・５９３１