この連載は月1回、「ふたまたがわ歯科口腔外科」の中谷逸希院長が気になるお口のあれこれについてわかりやすく解説してくれるコーナーです。
今回は学校健診の続きとして「子どものむし歯予防」についてお話しします。子どもの健康を守るために、むし歯予防は欠かせません。特に重要なのは、飲食回数とフッ素の使用、歯科医院での定期検診です。
食事や間食の時間が長いと、またその回数が多いと、pHが下がり続けるため唾液が再石灰化し中和しようとする働きを妨げます。食事やおやつ、ジュースはダラダラと食べない・飲まないようにし、食事やおやつの回数は合わせて1日4回までにしましょう。
フッ素は歯のエナメル質を強化し、むし歯の原因となる酸の攻撃から歯を守ります。歯磨き粉に含まれるフッ素を使うことはもちろん、フッ素塗布を歯科医院で受けることも有効です。フッ素の効果は科学的にも証明されており、安全で効果的なむし歯予防法です。
次に、定期的な歯科検診も重要です。早期発見・早期治療により、むし歯の進行を防ぐことができます。また、専門家によるプロフェッショナルクリーニングは、自宅でのケアでは取りきれないプラークや歯石を除去し、口腔内の健康を保つのに役立ちます。
子どもの健康な歯は、未来の健康を支える重要な要素です。飲食回数、正しい歯磨き方法と、フッ素入り歯磨き粉の使用を習慣づけること、そして、定期的に歯科検診を受けることで、子どものむし歯ゼロを達成しましょう。