昭和歌謡を聴きながら、本格的なコーヒーを楽しむ――。そんな歌謡喫茶が戸塚区内で活動する2つの区民団体のコラボによって生まれた。とつか区民活動センターが両団体をつなぎ実現。9月27日に初開催となった。
主催団体のひとつは、コーヒーの淹れ方の研究や移動喫茶などを行う「男(だん)でぃカフェ」。もうひとつは、昭和歌謡を聴きながら地域住民との交流を楽しむ「聴楽会(きらくかい)」。
会場では懐かしい名曲とキリマンジャロの香りに包まれ、和やかな談笑が行われた。参加者の女性は「すごく美味しいコーヒーだった。音楽は聴くのもいいけど、やっぱり歌いたくなるわね」と笑顔をみせた。
それぞれの課題乗り越え
そんな両団体だが、実はともに活動の危機にあったという。「男でぃカフェ」は、飲食を伴うためにコロナ禍で従来の活動ができない状態に。その後、再開したものの「あまりお客さんが集まらなくて」とメンバーの長山雅子さんは明かす。
一方の「聴楽会」は、会の中心だったメンバーが亡くなって以降、活動が止まっていたという。代表の長嶋春夫さんは「再開したい思いはあったものの、きっかけがなくて」と話した。
そんな両団体から相談を受けていた同センターが合同の企画を提案して実現したという。「相乗効果でそれぞれの活動の発展につながれば」と依田浩美副センター長。
「男でぃカフェ」代表の福島正子さんは「コーヒーと音楽で、参加者の方が落ち着ける居場所をつくれたら」と話した。
今後は毎月第4金曜日の午後4時から6時まで定期開催。コーヒーは1杯100円。次回は10月25日開催予定。