2050年に二酸化炭素排出を実質ゼロにする「ゼロカーボンシティ」の実現を目指す八王子市は、充電サービス事業者のTerra Charge株式会社(本社=港区)と11月19日に協定を締結し、市の施設14カ所にEV(電気自動車)充電器を設置して市民に開放することを発表した。道の駅を除き、同市の施設では初めて。設置時期は来年1月以降を予定。
2023年に策定した八王子市地球温暖化対策地域推進計画を踏まえ、EVの普及と充電インフラの促進を図り行われたもの。10月25日から11月7日にかけて事業者を公募し、応募のあった3社の中から最も条件の合った事業者を選定した。事業者が設置から保守、運用まで行い、利用料などの収益から市に場所使用料を支払う協定となっているため、市の負担はない。
4時間が30分に
設置されるのは、再生可能エネルギーを使用する急速充電器。市によれば普通充電器で約4〜8時間かかる25kWh(約200km走行量)の充電時間が、出力50kWの急速充電器なら30分程度に短縮できるという。
置かれるのは、市役所本庁舎、富士森体育館、甲の原体育館、上柚木公園、長池公園、戸吹スポーツ公園、東浅川交通公園、絹の道資料館、川口図書館、由木中央市民センター、横山南市民センター、元八王子市民センター、恩方市民センター、石川市民センター。各1台を予定しており、利用状況を見て増設なども検討する。
計画では12月中に事業者が都に補助金申請を行い、来年1月以降、補助金が採択された後に順次、設置と運用を始める。市ゼロカーボン推進担当課は「地球温暖化対策にCO2削減は必須。充電器の設置を通して市内のEVシフト推進につながれば」と期待する。