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<インタビュー>食べる喜び感じていますか?【藤沢市三師会】

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<インタビュー>食べる喜び感じていますか?【藤沢市三師会】

市内に住む65歳以上は、昨年12月1日時点で1万9773人。高齢化率は24.66%で、いずれも過去最高を記録した(※市住民基本台帳による)。医療需要も右肩上がりに伸びる中、市民一人ひとりが健康寿命を延ばすためには、どのような生活習慣を身につければよいのか。食べる喜びを感じ、その人らしさを支える具体的な対策などについて、藤沢三師会の会員に話を聞いた。

オーラルフレイル予防は定期メンテで

藤沢市歯科医師会 西尾純平歯科医師

80歳まで20本の自分の歯を保つという8020運動は、一定の成果を上げていると思いますが、気になるのがオーラルフレイル(口腔機能の衰え)です。年齢を重ねても歯は残っている。しかし、しっかりと噛んだり飲み込んだりする機能が低下してしまって好きなものが食べられないとなっては、幸せとは言えないかもしれません。

現代では、あまり噛まなくても「美味しい」と感じる食べ物がたくさんあります。ついついそちらを選んでしまいそうですが、しっかり噛んで味わって食べる食事を摂ることを意識するだけで変わってくるものです。食事は生活の中でも大きな楽しみの一つ。いくつになっても楽しむために、今のうちから考えておくことが必要です。

とは言え、自分だけではわからないことが多いと思います。そこで頼りにしてほしいのが我々歯科医師です。歯が痛くなってからいくところではなく、常に健康な状態を保つための場所としていつでも訪れてほしいと考えています。

正しく食べることや虫歯、歯周病は全身の健康にもかかわります。3月には医師会、歯科医師会、薬剤師会と協力したイベントも開きます。ぜひ、ご来場ください。

のどを鍛えて食を楽しもう

藤沢市医師会 門山 浩医師

美味しいものを食べると誰もが元気に、幸せになれます。それだけに少しでも長く、自分の力で食べる、飲み込むはとても大切。健康で長生きする秘訣にもなります。

そこで注意したいのが気道に食べ物が入る誤嚥。日本人の死亡原因の5位に数えられる肺炎のうち、7割がこの誤嚥が関わっているといわれています。

誤嚥の原因の1つは加齢によるのどの筋肉の衰えです。40代から始まり60代で一気に加速。50歳を過ぎたころからなんとなくムセを感じるようになった方は要注意です。そこでおすすめするのが、のどの筋肉トレーニング。トレーニング法を2つご紹介します。

①嚥下おでこ体操。おでこに手のひらの付け根をあておでこは下向き、手のひらは上向きに押し合います。のどぼとけがぐっと上がっていればOKで、5秒間キープ。
②あご持ち上げ体操。あごの下に両手の親指かこぶしを当て、あごは下向き、親指やこぶしは上向きに押し合い、5秒間キープします。

いずれも1セット5回毎食前など1日3セット。のどに力が入ることを意識して実践してみてください。

ご心配な方は嚥下評価可能な耳鼻咽喉科にお気軽にご相談ください。

相性、飲み方などアドバイス

藤沢市薬剤師会 臼井 友章薬剤師

薬剤師は、薬の提供だけでなく、健康全般をサポートする役割を担っています。病気や体質に応じた栄養指導や食事との関係性についてのアドバイスなども行っています。普段の食事についてどの位の量を食べているか、食事のタイミング、体重の変化や胃腸の具合など具体的にお伝え頂きたいと思います。

そうする事で薬の効果の判断や、副作用なども含めた総合的な観察ができるようになります。

例えば、食前や食後だけでなく、薬によっては食直前や食直後に飲むことで効果が高まる場合があります。適切にお薬が飲めているかなども確認します。また錠剤の飲み込みが難しい人には、医師と相談して別の剤型や粉砕など処方を工夫する提案をすることもあります。飲みにくいなと思ったらお気軽にご相談ください。

薬剤師会薬局は「おくすり相談薬局」を掲げ、文字通り、普段からいろいろと相談ができる場所として気軽に立ち寄ってほしいと思っています。近くにかかりつけを1つもてば、今までのお薬の服用履歴から生活習慣まで全般の把握ができ、健康アドバイスの幅が広がります。ぜひご利用ください。

住所

神奈川県藤沢市

公開日:2025-01-01

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