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<取材レポ・No.4>横浜市東戸塚記念病院泌尿器科部長・野村俊一郎医師に「前立腺肥大症」「尿路結石」などの予防や治療法、最新の前立腺生検について話を聞きました

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<取材レポ・No.4>横浜市東戸塚記念病院泌尿器科部長・野村俊一郎医師に「前立腺肥大症」「尿路結石」などの予防や治療法、最新の前立腺生検について話を聞きました

「夏は水分不足による尿管結石、冬は免疫力低下による尿路感染症に気を付ける必要があります」

こう話すのは、東戸塚記念病院・泌尿器科部長の野村俊一郎医師

膀胱や腎臓、前立腺など尿トラブルの原因はさまざまな場所に発生するといい「尿に関する悩みは誰かに話しづらいものですが、発見が遅くなると治療が長期化する可能性があります」と話す。

同院ではさまざまな術式に対応するため、専門の治療機器を多数導入。「以前と比べ手術時間が短くなったことで、身体への負担が少なくなってきています。高齢の方や持病を抱える方でも治療がしやすい環境です」と野村医師。

前立腺肥大症の治療

前立腺肥大症とは、加齢によって前立腺の内部が肥大し「尿が出にくい」「尿が途切れる」「頻尿」などの尿トラブルが起こる疾患。60歳以上の方の2人に1人は前立腺の肥大が見られるといい「すべての方に治療が必要なわけではありませんが、日常生活で困っている方は一度医療機関の受診をおすすめします」と野村医師は呼びかける。

治療方法は、軽度であれば薬物療法、中等症以上の場合は尿道に内視鏡を挿入しての手術が行われる。同院では2022年10月から「経尿道的水蒸気治療(WAVE)」を導入。従来は肥大した部分を電気メスで直接切り取る手術だったが、WAVEでは病変箇所に約103度の水蒸気を当てることで壊死させ、体内に自然吸収させる治療となる。

「手術時間が10分程度で入院期間が比較的短いことや、性機能を落とさずに治療しやすいことが特徴です」と野村医師。

前立腺がんの検査が容易に

前立腺がんの検出率向上が期待できます

前立腺がんは尿道から遠いところに発生する場合が多く、初期の自覚症状があまりでないことが特徴。野村医師は「進行すると前立腺肥大症と同じく血尿や排尿障害があらわれることがありますが、主に健康診断時のPSAの数値が高いことで来院される場合が多いですね」と話す。同院ではそうした前立腺がんが疑われる患者に対し「MRIフュージョン生検」を実施している。

同院では2025年10月より新たに導入し、MRI画像と超音波画像を組み合わせた3D表示を行い、病変している可能性のある組織が判断しやすくなっている。従来の検査では、事前に正確な病変箇所が判定できないため、さまざまな場所に針を刺して「たまたま病変に当たらなければ見つけられない」という課題があった。

「再検査が続くことは患者さんの負担になります。本検査の導入で少しでも早く病変を発見できるようになればと思います」と野村医師。

がんが疑われる部位を赤色と薄橙色で示した画像

尿路結石に注意

泌尿器科の来院患者の多くを占めるのが「尿路結石」だという。尿路結石は腎臓でつくられた結石が尿管に詰まり、慢性的な腰痛や血尿などを引き起こす疾患。性別や年齢関係なく発症し、悪化すると尿が腎臓内に溜まり、細菌が繁殖することで炎症を起こす「腎盂腎炎」となる可能性があるという。

「尿路結石になってしまう主な原因は水分不足です。特に夏場は脱水になりやすいので患者が増加する傾向にあります」と野村医師は指摘する。1日2リットル以上の水分摂取が目安で、塩分や糖分の多い食事を控えることも大切だという。

また尿路結石は5年再発率が50%ほどと高いため「一度罹患した人は特に食生活に注意してほしい」と野村医師は呼びかける。

同院では軽度の場合、薬物治療と水分摂取により結石の体外排出を促す。また中等症以上では「体外衝撃波結石破砕治療(ESWL)」を勧める。ESWLは従来の尿道内に内視鏡を挿入、レーザーなどで結石を粉砕して取り出す手術とは違い、体外から腹部に衝撃波を与えることで、結石を粉砕する。

尿道内に器具を挿入することなく全身麻酔も不要のため、他の臓器を傷つけるリスクが非常に低く、身体への負担が少ないことが最大の特徴。そのため、同院では多くのケースで日帰り対応も可能としている。

野村医師は「身体への負担が少ないので高齢の方や心臓病・糖尿病などの合併症のある方にも対応できる治療法です」と話す。

「患者さんの負担にならない治療を」

患者さまの状態をみながら負担の少ない治療方法をご提案します

野村医師は2009年に日本医科大学卒業後、コロンビア大学への研究留学や他病院での勤務を経て2022年に同院の泌尿器科へ。内視鏡を使った手術への興味から同科を志したといい「泌尿器科の分野では近年、海外で生まれた最新の機器や術式が続々と日本に入ってきています。そうした治療に携われることが喜びです」と話す。

医師として一番大切にしていることは「患者さんの負担にならない治療を考えること」。「泌尿器科の患者さんは高齢の方が多いため、高血圧など他の疾患を抱えている方も少なくありません」と指摘した上で「問診を丁寧に行い、一人ひとりの状況を見極めながら最適な治療法を提案していきます。まずはお気軽にご相談ください」と野村医師はにこやかに話す。

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公開日:2025-12-12

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