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粟屋透院長
高血圧や糖尿病などの生活習慣病、血管閉塞の改善、不整脈。循環器内科は、大きくこの3つを専門的に診る。
循環器専門医として35 年目を迎える、粟屋透院 長は、患者の身体の状況を正確に把握するために欠かせない各種検査を重視。血管の梗塞は、脳梗塞や心筋梗塞など命に直結するからだ。「患者さんにはご理解をいただきたいと思います」と粟屋院長は話す。
尿蛋白+は注意
特に勤務先などの健康診断で尿蛋白がプラスになった場合は「ためらわずに受診を」と呼びかける。糖尿病性腎症や腎硬化症など、腎機能に異常が起こっていることがあり、ひいては、心臓にも悪影響を与える恐れがあると指摘する。「臓器は互いに補完・影響し合っています。当院では、個別の臓器を診ることはもちろん、『全身を診る』治療で患者さんの病の発症を未然に抑えることに重きを置いています」と説明する。
一例として同院では、心不全の発見に有効な「BNP検査」を実施。心臓に負荷がかかると分泌されるホルモン値を測れるものだ。食生活や運動など、病気を起こさせないための日常生活の工夫も伝える。「入院は身体機能を衰えさせます。ご自宅で元気に過ごせるよう、お体のケアを大切に」と粟屋院長。