三社宮奉賛会主催「花魁道中」
あでやかな着物姿の女性たちが駅前通りを練り歩く――。地域活性化を目指すイベントとして行われる「花魁道中」が、10月4日(土)に向河原駅前通りで初開催される。主催は三社宮奉賛会。出演するチーム歌留多の座長を務める中野亜美さんは「華やかで美しい晴れ姿を見に来てほしい」と呼び掛ける。
「花魁道中」とは、江戸時代の遊郭があった吉原などで、最高位の遊女である花魁が華やかな衣装を身にまとって厚底の高げたを履いて練り歩く儀式。花魁の周りには見習いの遊女や女中役、先導役などが随行する。

華やかな花魁姿の中野さん=本人提供
5分の道のりを約1時間かけて練り歩く
今回は向河原駅前通りを通行止めにし、居酒屋楽園から下沼部交差点を通り、普通に歩けば5分ほどの短い道のりを約1時間かけてゆっくりと優雅に、三社宮まで練り歩く。鈴を鳴らしながら進む先導役に続き、座長の中野さん、チーム歌留多のメンバーのほか、地域から募った9歳から80歳までの女性たち総勢15人が参列する。中野さんは「日本の伝統文化に触れる機会にしたい。着物を初めて着るという人もいて、皆さん今から楽しみにしている」と話す。
100人以上が協力
地域活性化を目的に、企画の話が持ち上がったのが3年前。しかし道路使用許可の問題や、地元の了承を得るのに時間がかかったため、なかなか話が進まなかった。2025年に入り、実行委員を務める5人の主要メンバーが動き出すと、協力者が続々と集まりだした。
下沼部町内会、向河原商栄会、向河原子ども会育成会、下沼部和楽会、中原消防団玉川分団、下沼部青年会など地域の団体が協力し、看板作りや裏方作業に100人を超えるボランティアが集合。着付けや衣装も川崎市の団体が賛同する。
三社宮では例大祭宵宮
三社宮では例大祭宵宮が行われ、境内の舞台ではキッズダンスなどのステージも。焼き鳥や焼きそば、生ビールの出店、射的等の模擬店も並ぶ。
中野さんは「なかなか見ることのできない花魁の華やかな姿を楽しんでもらえたら。無事に成功させ、地域を盛り上げるイベントとして続けていきたい」と期待に胸を膨らませる。午後4時30分開始。雨天中止。
問い合わせは【メール】team.karuta@gmail.com。