世界中のアニメファンの投票で選ぶ「訪れてみたい日本のアニメ聖地88(2020年版)」が10月29日に発表され、『エヴァンゲリオン』シリーズと『弱虫ペダル』の舞台のモデルとなった箱根町が選定された。同町が選ばれるのは3年連続。
主催するのは、小田原市生まれで『機動戦士ガンダム』の原作者・富野由悠季さんが会長を務める(一社)アニメツーリズム協会。選定は、日本のアニメの魅力を生かして地域の活性化を促進しようと、同会が2017年から実施している。
60の国と地域からネットで投票
3回目となる今回は、6月1日から9月22日までインターネット上で投票を受け付け、60の国と地域から票が集まった。投票期間が昨年より1カ月長いこともあり、総投票数は昨年の3万票を大幅に上回る8万票に上った。同会によると、特に中国、香港、台湾など中国語圏からの投票が増えており「アジアを中心に、アニメの聖地を巡ることへの関心が高まりつつある」と話す。
得票結果を基に同会が作品権利者、地方自治体と協議。88作品と26のアニメ関連イベント・施設にゆかりのある99地区を選定した。
10月29日には都内で認定証の贈呈式が開かれ、箱根町観光協会の関係者が出席。富野会長が認定証を手渡した。
同観光協会は「3年連続での名誉ある認定で嬉しい限り。最近はアニメの影響なのか、箱根でサイクルツーリズムを楽しむ人が増えたと感じる。また来年1月からはエヴァンゲリオンに関する大型イベントもあるのでバックアップしていきたい」と語った。
『エヴァンゲリオン』シリーズ(庵野秀明監督)は、若者を中心に熱狂的な人気を博す作品。舞台となる「第3新東京市」は箱根町がモデルとされている。
『弱虫ペダル』は渡辺航さんによる少年漫画で、アニメ化もされた人気作。サイクルロードレースに青春をかける高校生の姿を描き、ライバル校として「箱根学園」が登場する