横浜のみなとみらいにほど近い〝ハマの市場〟「横浜市中央卸売市場」には、プロの料理人や鮮魚店の店主らが毎日新鮮な野菜・果物・魚を買い付けに訪れています。一般の人が市場を見学できる「市場開放デー」には、多くの人々が買い物や解体ショーなどのイベントを楽しめる場所です。※現在、市場一般開放は新型コロナウイルス感染症の影響で中止です。
そんな食卓に欠かせない存在である市場を盛り上げようと、今年結成50周年を迎えた地域奉仕団体「横浜金港ライオンズクラブ」(德永三朗会長)が市場周辺の景観美化活動に励んでいます。
市場のみなとみらい側歩道付近に「花の彩り」を
横浜金港ライオンズクラブが、50周年記念事業として取り組んでいるのが「市場の植樹と清掃活動」。これまで市場の敷地内にある、みなとみらい側大通りに面した歩道付近は、人の背丈ほどの雑草に覆われており、通行する人がポイ捨てするごみなどが目立っていました。これを改善しようと立ち上がったのが、同クラブのメンバーたちでした。
ハナミズキとツツジを
まずは、市場でも改善を求めていた荒れ地の伐採・伐根・土の入れ替えを実施。その後、きれいになった土地にハナミヅキ38本とツツジ100株、緑のカーペットとされる姫イワダレソウ2000鉢以上を植えました。ハナミヅキとツツジを選んだのは、それぞれの花言葉が「返礼」「慎み」であり、同クラブの奉仕の精神と通じるからだそうです。
今年2020年6月11日に行われた植樹寄贈式には、同クラブメンバーのほか、市場関係者や横浜市職員、地元議員たちが出席。スコップを手に、青々とした若木を土入れするシーンも見られました。
「都会の中の自然」近隣の幸ヶ谷小と清掃活動
横浜金港ライオンズクラブでは、植栽後もしっかり植物の世話や清掃活動に尽力。この清掃活動が地域間交流にもつながればと、8月26日には市場近隣にある幸ヶ谷小学校3年1組の児童とともに、雑草取りを行いました。子どもたちは雑草を抜きながら、「あっ、ミツバチがたくさんいる!」「こっちにはバッタがいたよ!」と都会の中の自然を楽しみました。
子どもたちとの関わりに感謝
同クラブの德永会長は「クラブメンバーには幸ヶ谷小学校の卒業生も多く、大人になってから後輩の子どもたちと関われるのはありがたいことだと思います。地域の子どもたちが手伝ってくれて感謝です」と思いを語りました。
愛される市場に
市場の本場長である高倉徹さんは「地域の方のご寄付で市場がきれいになり、小学生の皆さんにもご協力いただきありがたいです。地域の皆様に見守っていただき、市場が愛されていることが嬉しい」と感謝を述べました。
新たな学びの機会に
また、手伝いに応じた幸ヶ谷小の高根順校長は「3年生全クラスが草取りをさせていただけるということで、子どもたちが市場をより身近に感じられるようになると思います。3年生はまち探検など地域学習を行っているので、新たな学びの機会になるのでは」と話していました。
- 「薬物乱用防止教育教室」も開催
同クラブには幸ヶ谷小出身のメンバーが多く所属しているため、以前から小学校とのつながりが深く、毎年のように6年生を対象とした「薬物乱用防止教育教室」を開催しています。
横浜金港ライオンズクラブとは
今年結成50周年を迎える地域奉仕団体。幸ヶ谷小学校での薬物乱用防止教育教室のほか、市場まつり内での盲導犬募金活動、献血活動、児童養護施設・日本水上学園への寄付などの奉仕活動を実施しています。今年度のスローガンは「礼節~半世紀の絆に感謝」。