山北町岸の県道74号小田原山北線「がら瀬」バス停付近の歩道横の花壇が約9種類・250株のざる菊によって彩られ、道行く人たちの目を楽しませている。近くに住む原博志さんが植えたもので「11月中旬までが見ごろ」と話している。
「フラワーロード」
山北町から小田原市方面へざる菊が植えられている花壇は、もともと「フラワーロード」と呼ばれ、神奈川県から花苗の提供を受けて、地元の斑目自治会が管理してきた場所だ。総延長は約120mに及ぶ。
しかし、今年は新型コロナウイルスの感染拡大防止のために、花苗の提供がなく、花壇に何もない状態が続いていた。「長年、自治会で管理していた場所なのに、このままでは寂しい」と、原さんは趣味で育てているざる菊を植えることにした。「山北町への入り口でもあり、県道沿いの目立つ場所。付近にざる菊の鉢植えを飾っていることもあり、すぐにできると思った」と振り返る。
ざる菊、楽しんで
作業は5月に、密を作らないようにと仲間内の協力も最低限の範囲で実施した。根本には雑草が生えないようにとビニールを敷くなど工夫。現在、白のざる菊がほぼ満開となり、今後、11月ごろまで楽しめるという。
5、6年ほど前に地元の展示即売会で購入したことがきっかけでざる菊栽培を始めたという原さん。今では自宅のアプローチにも無数の鉢が飾られている。「『きれいだね』の言葉が嬉しい。県道沿いも楽しんでほしいね」と話していた。