横浜能楽堂の好評シリーズ公演「眠くならずに楽しめる能の名曲」が12月12日に上演される。
能や狂言を普及することを目的に2018年からスタートした同公演。今年は、刀鍛治の三條宗近が稲荷明神の助けを借りて名刀を完成させるまでを描いた作品『小鍛治』を取り上げる。変化に富むシーン展開と颯爽とした動きや謡で観る人を飽きさせない。数ある能の中でも上演頻度が高い人気曲という。
狂言は、神様の夷と毘沙門が登場する『夷毘沙門』を選択。人間くさい神様同士の争いが面白い一曲となっている。
上演前にポイント解説
上演前には公演をより楽しむためのポイントを能楽堂芸術監督の中村雅之さんが解説。能と狂言で神様の描かれ方が異なり、その差が両者の違いを象徴的にあらわしているという。能楽堂では「何から観てよいかわからないという初心者から、改めて名曲に親しみたい愛好家まで、幅広く楽しめる」と説明する。
午後2時開演で入場料はS席4千円、A席3500、B席3千円。(問)横浜能楽堂【電話】045・263・3055。