花粉症やアレルギー性鼻炎、ぜんそくなどにより、外出先や公共交通機関でもくしゃみや咳が止まらず、コロナ禍の今、冷ややかな目で見られてしまう――。そんな肩身が狭い想いをしている患者たちの助けになればと、NPO法人相模原アレルギーの会(長谷川眞紀理事長)が、「アレルギーであること」を示すサインシールとサインプレートを作成した。サインシールについては、会員以外にも無料配布を行う予定だ。
NPO法人相模原アレルギーの会
NPO法人相模原アレルギーの会は、慢性病であるアレルギー性疾患および呼吸器疾患をもつ患者によって結成された会。1990年に発足した「国立相模原病院アレルギー・喘息患者会」を前身として、2010年の設立20年を期に、NPO法人化を行っている。
活動の目的は患者および家族の生活の質の向上。そのために、アレルギー医療に関する講演会や相談会等を定期的に開催し、同医療の正しい情報を年4回発行する会報で提供している。
本来であれば、昨年は会設立から30周年の記念すべき年。しかし、新型コロナウイルス感染症の影響で、予定していた行事は軒並み中止になり、会の活動も縮小を余儀なくされた。
患者さんのためにできること
それでも、会として「患者さんのためにできること」を模索。以前から声が上がっていた「くしゃみや咳が止まらないと、周囲から睨まれる」といった会員の辛い思いに応えるため、『このくしゃみ(咳)はアレルギーです』と記したサインシールとプレートを昨秋に作成した。
完成品は会員全員に配布。会員以外にも、市さくらまつりなどのイベントで無料配布する予定だったがコロナ禍で中止となったため、メールまたは電話で受け付けることとした。配布対象はアレルギー患者および保護者。申し込みの際に疾患などの条件確認を行う。