蒔田公園が幻想的に
2008年から毎年12月に横浜市南区の蒔田公園で光のアートイベント「光のぷろむなぁど」を行っている市民団体「大岡川アートプロジェクト実行委員会」。2020年は新型コロナウイルスの影響を受けて、例年とは異なり、アート作品の展示、コンサート、屋台出店などを実施せず、代わりに、過去の開催で展示したアート作品を新たに並べた動画を制作しました。
撮影は2020年12月に蒔田公園内にある「まいたエコサロン」前で2日間にわたって実施。その様子が以下にまとめられています。蒔田公園が幻想的な雰囲気に包まれています。今後も動画が光のぷろむなぁどのYouTubeチャンネルで公開される予定です。(内容などは2021年2月末時点)
光のぷろむなぁど2020開幕!その1
光のぷろむなぁど2020開幕!その2
【タイムプラス】光のむろむなぁど2020メイキング
市民が中心の手作りアートイベント
アートを通し、地域を越えた住民のつながりを作ろうと始まったこのイベントの歩みを振り返ります。
2008年12月、まちの魅力を高めようと、蒔田公園そばにある公共施設吉野町市民プラザが大岡川の遊歩道などをライトアップする企画を初めて実施しました。それを受け、2009年からは蒔田公園周辺の住民が中心となって「大岡川アートプロジェクト実行委員会」を組織。住民主体の運営で、公園内にペットボトルを使ったキャンドルで桜の花びらを描くなど、光のアートと音楽、食のイベントを毎年12月に開催しています。
2010年
2010年の開催では数多くのペットボトルキャンドルが並びました
2011年
2011年はペットボトルによる高さ3mのツリーが飾られました
2012年
暖かい光が会場を包んだ2012年
2013年
2013年は南区制70周年を祝い、キャンドルで区の花である桜の花びらと「70」を描きました
2014年
2014年はペットボトルによる「光のドレス」が飾られました
- 2019年の開催当日の準備から撤収までを「タイムラプス」で撮影
小中学生の活動発表の場に
開催を重ねるにつれて来場者も増え、2日間の開催で5千人~7千人が集まるまでになりました。そして、南区の「冬の風物詩」として認知されるようになりました。蒔田公園周辺の蒔田中学校、共進中学校の美術部が作品を展示し、吹奏楽部がコンサートに参加するほか、日枝小学校の児童が学習の一環として作品を発表するなど、学校との連携も深まっていきました。
川沿いでコンサート
アート作品の展示とともに、公園内の親水広場を使った「水辺の光コンサート」を開催しており、中学校吹奏楽部のほか、キッズダンス団体などの発表の場となっています。
屋台の名物は「蒔田公園ワッフル」
もう一つの特長は屋台です。公園周辺の飲食店や団体などがワッフルやクレープ、温かい飲み物などを販売。実行委員会による「蒔田公園ワッフル」は毎年好評です。
地域をつなぐキャンドル
開催10回目となった2017年は「10歳」を祝う意味で「ハッピーバースデー」をテーマにし、ケーキをイメージしたオブジェが公園を飾りました。公園中央には竹を組んで作ったトンネルを展示。その周りにはLED電球やろうそくを入れたペットボトルキャンドルが約4千個置かれ、幻想的な雰囲気を作り出していました。
- 実行委員会は「小中学校の参加も増え、10年間でアートを通して地域のつながりができつつあるのではないでしょうか」と振り返っています。
イベントへの機運を高めようと、夏から秋にかけて、地域の行事などに出向き、アートワークショップを開き、そこで来場者に制作してもらった作品を12月の本イベントで展示してもらう取り組みも行ってきました。
レベルの高いフォトコンテスト
光のアート作品が展示されているため、開催当初からそれを撮影する人が多く集まっていました。それを受けて実行委員会は2011年からイベントの様子を収めた写真を応募してもらう「光のフォトコンテスト」を始めました。
毎回、写真の専門家などが審査し、「南区長賞」を筆頭とした賞を選考しています。応募は南区はもちろん、市外、県外からもあるなど、注目を集めています。また、南区にある神奈川県立清陵総合高校写真部の生徒も毎年のようにコンテストに応募し、多くの作品が入賞しています。
話し合いで人や地域のつながり
「光のぷろむなぁど」を主催する実行委員会のメンバーは日ごろ町内会活動をする人や施設関係者など、特段アートに深くかかわっている人ばかりではありません。開催当初からイベントに携わる人がフラットな関係で意見を出し合うことを重視してきました。毎年、12月の開催へ向けて春から参加団体や関係者が集まり、何ができるか、何がしたいかという話し合いを重ねてきました。
- イベントへ向けて人や地域のつながりを作っていくことも目的にしています。
再び前へ進む
コロナの影響で例年通りの開催ができなかった2020年。2021年の開催も不透明な状況ですが、実行委員会のメンバーは前を向き、目的である地域と地域、地域と人をつなぐことができないか、試行錯誤を続けています。以下、実行委員会からのメッセージです。
私たちは、アートを通して地域と地域、地域と人のつながりを作ることを目的に活動しています。コロナ禍でそうしたつながりの必要性が再認識される中、 実際に皆さまにお会いできないのは大変残念であります。再び活動を前へ進められるように取り組んでいきますので、引き続き、ご理解とご協力を賜りますよう、 お願い申し上げます。
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