8月某日、編集室に1通のメールが届いた。「始めまして、僕はえとうといいます。小学4年です。夏休みの自由研究で謎の石を調べるのですが、少し質問しても良いですか」。本紙2021年5月14日号掲載の「区内各地で絵付き石、発見」の記事を手掛かりに探検する少年からだった。
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元住吉エリア周辺で多く見かける、アマビエやアニメキャラクタ―などのカラフルなイラストが描かれた絵付き石。作者不明で、多くの謎に包まれたその石を追いかけているのは、住吉小4年生の江頭樹希(いつき)さん(10)。
江頭さんは2021年5月、自主学習のテーマに「絵付き石」を選んだ。以前から公園などで見かけていたが、本紙記事を読み数の多さに驚き、自転車で探しに出かけた。発見した数は60個以上。見つけた石を撮影し、写真と説明をつけてノートにまとめた。担任に見せたところ大絶賛を受け他クラスや他学年にも紹介されたため、「詳しく調べよう」と夏休みの自由研究に選んだという。
現在は「自由研究ノート はてな石」の題名で、石のある場所や数、絵柄などを記録。石を見つけては周辺の人に話しかけ、聞き込みを行う。「身近な場所で見つけるのが楽しい。作った人は、子どもたちを楽しませたいと思っている人かも」と江頭さん。
江頭さんは作者に会って、たくさん質問したいと考えている。「いつから描いているのか、裏に書いてある文字の意味は何か、どうして石に描いているのかを聞いてみたい」と目を輝かせる。江頭さんは作者を【1】おじいさんが子どものために作っている【2】外国の人が自分も地元に詳しくなろうと描いている【3】子どもが遊びで作っている―の3つを予想。
江頭さんは「これからもたくさん作ってくださいと伝えたい。できれば名乗り出てきてください」と呼び掛けている。
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