葉山町は「はやまクリーンプログラム」の第3弾として6月1日から「はやまエシカルアクション」を始めた。環境対策における産官民連携を深め、町の特設ページで取り組みを紹介することで活動を推進する。
葉山町は2019年9月、同プログラム第1弾として「プラごみ削減に向けた取り組み」を実施。町内の主要な公共施設からペットボトル飲料の販売を廃止し、12箇所にウォーターサーバーを設置。町職員のレジ袋とペットボトルの持ち込み禁止などを打ち出した。
21年3月には「はやま気候非常事態宣言」を表明。国が2050年までに脱炭素社会実現を目指す宣言に賛同する姿勢を内外に発信した。
今回の「エシカルアクション」は環境月間である6月から開始。「エシカル」とは直訳すると「倫理的・道徳上の」という意味で、近年では環境や人権、次世代に配慮した消費や行動を指すことが多い。町では特設ページを設け、町内の事業者や団体によるエシカルアクションを紹介することで、活動の周知や推進を目指す。
今後は町内の児童・生徒らを対象にしたコンクールと表彰式のほか、来春にはシンポジウムの開催も検討しているという。
5月25日には記者発表が行われた。担当する政策課の安藤久瑠美さんは「いずれは町民の皆様3万3千人の賛同と1千の事業者さんの登録を目指したい」と話した。役場で賛同の意思を表明し、署名した個人に特製のポストカードを贈呈する。問い合わせは町政策課協働推進係☎046・876・1111
初の受章
こうした取り組みが評価され、「はやまクリーンプログラム」が「小さな親切」実行章を受章した。
公益社団法人「小さな親切」運動本部が行っているもの。第17代東京大学総長の茅誠司さんが初代となり、1963年に設立された同団体。全国の企業や個人の寄付によって活動費をまかなっており、半世紀以上にわたって、作文コンクールや環境美化活動、「小さな親切」をした個人・団体を表彰している。
町民や町の事業者を含めた町全体を表彰するのは初めてという。
同団体関係者がテレビで町のクリーンプログラムについて知り、その内容に感銘を受けて推薦したという。安藤さんは「行政だけでなく、町の方たちが積極的に取り組んでいることが決め手だったと聞いている。これをきっかけに、さらに町民の皆様と活動していきたい」と意気込みを話した。