現在も老若男女問わず世界中で支持されるムーミン。原作者トーベ・ヤンソン、ラルス・ヤンソン姉弟が描く「ムーミンコミックス」©︎Moomin Characters™に注目する展示会が東京都八王子市にある東京富士美術館で開催されています。
- 日本未翻訳のストーリーや原画、ドローイングなど日本初公開の作品約280点が一堂に。こ、これはぜひ見に行かなくては。
「お尻から始まる」がお約束
トーベ・ヤンソンさんが「ムーミンコミックス」を描き始めたのは1947年。ロンドンの夕刊紙「イブニング・ニューズ」で連載が始まったのは1954年からだそうです。連載開始と同時に人気を博し、21年間にわたり紙面を飾りました。
入口に展示されるのは、ムーミンの「お尻」のコマ。同館学芸部長の平野さんは「物語の1コマ目は『ムーミンのお尻から始まる』というルールがあったようです」と解説してくれます。本当だ!全てのコマに「1」が振ってあります。
姉トーベと弟ラルスの「ムーミン」
トーベ・ヤンソンの創り出した「ムーミン世界」は、児童書、絵本、連載マンガの3ジャンルにおいて独自の生成をとげた。トーベのスウェーデン語を英訳し、ネタに詰まったトーベに粗筋を提供し、やがてコミックスの仕事を丸ごと引き継いだのは、12歳下の末弟ラルスだった。(ムーミンコミックス展引用)
姉のトーベが描いていた初期、弟のラルスが一人で連載を続けた中後期などの原画を見比べることができます。平野さん曰く「弟さんの方が、より漫画的に描いたように感じられますね」と。そういわれて見比べてみると、弟さんの方がムーミンの鼻(?)が少しツンとシャープになったような…。そんなムーミンの変遷をたどれることも、この企画展の楽しみ方のひとつですね。
「ムーミンコミックス展」でしか手に入らない!
美術館や博物館で限定グッズを楽しみにする人も少なくないはず。もちろん今回の「ムーミンコミックス展」も限定グッズがあります。個人的に気になるのはやっぱり文具。さっと取り出したメモや一筆箋がムーミンだったら、仕事中も勉強中もテンションが上がること間違いなし!展覧会アートディレクター大谷有紀さんが手掛けた商品も見どころですよ。
- 20カ国以上で翻訳・出版されている「ムーミン」。トーベやラルスの思いが垣間見れ、世界中に愛される所以がわかる展覧会となっています。夏は、ムーミンの世界を訪れてみましょう!