済生会神奈川県病院=富家町=の社会福祉士である鎌村誠司さんが、高齢者の「おひとり様問題」を解決しようと勉強会を開いている。5月28日には、孝道山を会場に実施した。
高齢化社会で、身寄りがない人が入院や施設への入所ができないなどの問題が多く発生しているという。神奈川区でも同様に課題として上がっていたため、「区内だけでも問題解決のための制度や仕組みを検討する会を立ち上げたい」と、2018年から鎌村さん主導のもと取り組みをスタートさせた。今では医療・介護関係者をはじめ、成年後見や遺言を専門とする行政書士や身寄りのない人の身元保証を引き受ける会社など多職種が参加。数カ月に1度、さまざまな視点から事例共有や意見交換などを行っている。
約半年ぶりに対面形式での開催となった今回。当日は約25人が集まり、親族による支えの重要性や終末期の人をサポートするにあたって必要な知識・対応などについて考えた。鎌村さんは「高齢者本人とその支援者が困らないための、具体的な仕組みづくりをしたい。そのためにも勉強会を定期的に継続して開催していければ」と話した。