「神奈川骨髄移植を考える会」(村上忠雄会長)は12月28日(水)、午前10時から午後4時まで、相模原市役所前で「骨髄ドナー登録会」を実施する。
神奈川骨髄移植を考える会は1990年6月に設立した。ドナー(提供者)登録活動や骨髄移植に関する普及・啓発、講演会・相談会の開催などに取り組んでいる。
ドナー登録できるのは18歳から54歳までの健康状態が良好な人。日本骨髄バンクが発表するデータによると、10月末時点での登録者数は全国で約54万3千人で神奈川県は2万7641人。人口1千人当りの登録者数は全国で5番目に低く、課題の1つとなっている。村上会長は「骨髄移植にはドナーが必要だが、まだまだ知られていない。まずは話を聞いて欲しい」と訴える。
相模原市ではドナー登録の9割以上が、同会が市などと共同して行う登録会から。登録には微量の血液が必要となるため、献血ルームがない相模原では、市役所前などに設置される献血バスを利用して行われるケースが多い。今年は2回開催しており、同会で副会長を務め、中心的に活動する小石川知子さん(南区在住)は「相模原市は行政が骨髄ドナー登録に非常に協力的。我々の活動に理解をいただいてとても助かっている」と話す。
負担少ない移植も可能
日本では現在約1万人が白血病などの血液疾患を発症しており、移植を必要とする患者は年間2千人以上いる。しかし、実際に移植を受けられるのは約6割に留まり、ドナーが足りていない。
その理由は、経済的な負担と身体的負担から、家族が反対するケースが多いからだという。提供者となった場合、7日間程度の入院や通院が必要となる。この対策として、相模原市は提供者に7日間を上限に1日2万円、提供者が就業する事業所に1日1万円を補助する助成金制度を2019年に創設している。さらに、小石川さんによると「移植には骨髄移植だけでなく、末梢血管細胞移植という全身麻酔や穿刺(せんし)を必要としない、体に負担の少ない方法もある」と説明する。「登録会では、骨髄移植に対する説明会も行っているので、ドナー対象者でない55歳以上の人も立ち寄って、移植に対して正しい情報を知って欲しい」と呼びかけた。
詳細は、神奈川骨髄移植を考える会【携帯電話】090・4713・7300。