NPO法人エンパワメントかながわ=台町=が、令和4年度「子供と家族・若者応援団表彰」の子供・若者育成支援部門において内閣総理大臣表彰を受賞した。11月30日に都内で行われた式典で表彰状を手にした阿部真紀理事長は「2004年の設立以来、様々な世代・属性に人権啓発を行ってきた。活動が評価されて嬉しい」と喜びを口にした。
同表彰は「子供・若者を育成支援する活動」や「子育てと子育てを担う家族を支援する活動」において、顕著な功績があった企業や団体、個人に贈られる。今年度は全国から、内閣総理大臣表彰の2部門で3件、内閣府特命担当大臣表彰の2部門で7件が表彰を受けている。
同法人は暴力のない社会の実現を目指し、2004年に設立。暴力から子どもたちを守るための人権プログラム「CAP」を伝える活動や恋人間で起きる身体的・精神的な暴力「デートDV」の予防・啓発などを行ってきた。設立以来、CAPなど暴力防止のために実施してきたワークショップの回数は9千回を超え、受講者数も33万人にのぼるという。
またLINEなどのSNSや電話で、デートDVや子どもの悩みについての相談も受け付けているほか、相談員などを養成するための研修・講座など人材育成にも注力。予防啓発と相談支援の両面から多くの人々をサポートしてきた。
神奈川県下での活動が主だが、スタッフが県外に赴く事もある一方、リモート対応での相談員も全国各地に点在。同法人の学生ボランティアが「エンパワメントかながわ青年部」を発足させるなど、あらゆる側面で広がりを見せている。
阿部理事長は「再来年には20周年を迎えるが、今後次世代にどう引き継いでいくかという課題に直面することになると思うので、青年部の存在は未来への明るい材料。今までの活動を継続しつつ、課題を乗り越えていけたら」と語った。