次世代へつなぐ取り組みとして、注目を集める企画が東京多摩地域で進んでいる。
「多摩ニュータウン団地再生プロジェクト」と呼ばれる企画だ。同地域を拠点とする不動産会社「ＬＩＸＩＬ不動産ショップ中央企画」が主宰し、初入居から半世紀を超えるニュータウン団地内の一室をリノベーションにより再生。子育て中の家庭など、若い世代が暮らす街づくりを進める。
2021年に第一弾となる部屋が完成すると、コロナ禍で郊外での生活が見直されたことも後押しし、注目を集めるように。「都心近郊でありながら、緑豊かで子育てに最適な環境」と口コミを集めるなか、23年３月にプロジェクト第11弾となるフルリノベーション住居が「エステート落合」（多摩市落合）内に完成した。
エステート落合
この「エステート落合」の部屋は隣と壁面がつながっていない独立性の高い3階・南西角にある４ＬＤＫで、三面バルコニーから心地の良い風が通り抜け、桜の名所である公園に隣接するなど、豊かな自然を感じられる一室。扉が全て引き戸で収納箇所多数－－と「ゆとりある生活」を求める人にお勧めの部屋だ。
■エステート落合 3階角部屋
価格／4200万円（税込）
交通／「多摩センター」駅徒歩15分 犬・猫（２匹まで飼育可能）
※内覧希望者は「ＬＩＸＩＬ不動産ショップ中央企画」
☎０４２－３７１－０７９１まで
田岡代表
同中央企画の田岡浩一郎代表は「お薦めの一室。部屋から見える景色も良く、ぜひ内覧していただければ。ニュータウンの魅力を知ることができると思います」と力を込める。
地元建築家がリノベーションを担当
このプロジェクトの人気を支えるのが、リノベーションを担当する地元の建築家で多摩市ニュータウン再生推進会議の市民委員でもある小野澤裕子さんの存在だ。小野澤さんによって生まれ変わったニュータウンの一室はインテリア誌に登場するような清潔感がある一方で、住民視点で動線が張り巡らされ、「生活しやすい部屋」「細かなきくばりを感じられる」などの声を集めている。
田岡代表と小野澤さん（右）
豊ヶ丘団地３－３
昨夏に完成した、小野澤さんが手がけた豊ヶ丘団地３－３内の一室は築年数44年の鉄筋コンクリート造５階建ての３階にあるバルコニー（約13㎡）付きの２ＬＤＫ。ダイニングキッチンの中央に大型のテーブルが配置され、作り立ての料理がすぐ出せる構造になっているほか、ドアは全て引き戸、水回りスペースが広く確保されるなど、生活者に喜ばれる一室になっている。
■豊ヶ丘団地３－３
価格／2390万円（税込）
交通／「多摩センター駅」徒歩18分
- 小野澤さんは「エステート落合、豊ヶ丘団地共に日当たりが良いのも特徴の１つ。家族で暮らすのに最適な場所です」と話し、田岡代表は「小野澤さんが見違えるようにリノベーションしてくれた。豊ヶ丘も内覧自由。ご連絡いただければ」としている。
