小野路にあるピアノカフェショパンの1階に昨秋オープンしたギャラリー&ショップ「ニジリス」。3月20日(月)から色彩画家の大頭美穂子さん=写真=の個展「森の中の約束」を開催する。4月8日(土)まで。
大頭さんとしても初の個展。メインとなるのは6枚の油彩だ。ピアニストとして活動するKumiさんのCDに収録されたピアノ曲6曲から着想を得た。「傷ついた心が癒えていく過程を描いた。心が縮こまっている人のハートに届くと嬉しい」と話す大頭さん。
大頭さんは群馬県出身。厳しい両親の反対を押し切り女子美短大に進学したものの、辛辣な評価に耐えられず絵の道を諦めた過去がある。20代で結婚し子育てに励む中、頭痛や動悸など原因不明の体調不良に襲われたのは40代の頃。「精神的なものが根本原因な気がして。自分と向き合う時間を作った」と振り返る。すると、絵を諦めた自分への劣等感が、表現することを妨げていると気付いた。「辛かった美大や予備校時代を客観視できて気持ちが解放され、再び筆を執ることができた」と大頭さん。
そんな傷ついた心が癒えていく時に聞きこんだのが今回のピアノ曲たち。「イメージはずっと頭にあった。個展を決め一気に描き上げた。出し切ったという思い。会場で曲を聴きながら鑑賞してもらえれば」と話す。
ニジリス(小野路4294の1)は毎週(土)(日)(月)開館。午前11時から午後4時まで(最終日は午後3時まで)。期間中の(火)から(金)の問い合わせは大頭さん【携帯電話】080・9433・0559へ。