久地東町会では、石塚副会長の「私は昔からこの地域に住んでいるが、新しく移り住んだ方が町会のことをどう思っているのか聞いてみたい」との思いに理事が賛同し、５月に町会加入者向けアンケートを実施した。

　約５００世帯に向け、ポスティングするとともに、マンションには回収ボックスを設置し、「町会に加入していることを知っていますか？」「行事に参加したことはありますか？」など簡単な質問と意見を募った。

　この結果、用紙による回答が84、用紙記載の二次元コードを用いたスマートフォンからの回答が51と合計で１３５の回答があった。これは世帯数の約３割となる。

「回答数が思いのほか多かったこと、理事を中心に実施方法を提案してくれたことに感謝している」と甘利会長は関係者を労った。

　アンケート実施結果の報告書を加入世帯にポスティングし、報告書には二次元コードも載せ、紙でもスマートフォンでも確認できるようにした。また清掃行事の案内も同封したところ、従来の５倍の約50人が集まった。

集まった意見を取り入れる

　アンケートで寄せられた意見には「町会に問い合わせをしたくても連絡先が分からない」といったものがあり、掲載するチラシには必ず連絡先や詳細をわかりやすく載せることにした。

　また行事の際に参加者が行事運営スタッフに声掛けしやすいようにお揃いのジャンパー等を作成した。そしてより多くの方に活動を知ってもらうため、町会独自のホームページを開設し、本格的な稼働に向けて準備を進めている。

　マンションの町会加入者との交流に悩みを抱える関係者は多い。久地東町会のアンケート実施を契機とした、加入者と交流しやすい環境整備の取組みは示唆に富むのではないだろうか。

　最後に甘利会長は「今年は行事を再開していく予定で、地域の親睦を深めていくきっかけになれば」と笑顔で語った。

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