葉山町は(株)葉山マリーナー、アウトドアウエアブランドなどを展開する(株)ゴールドウインと包括協定を締結した。自然をフィールドにする両社とともに町民に地元の海や山に親しむ機会を創出し、地域活性化を図る。締結式は3月29日に葉山マリーナで行われた。(株)ゴールドウインは「HELLY HANSEN」「THE NORTH FACE」などのアウトドアウエアブランドを展開し、施設に店舗を持つ。
協定の連携項目は▽海の生物等に親しむ事業の推進に関すること▽里山管理や山の動植物等に親しむ事業の推進に関すること▽町内の自然環境の保全活動事業の推進に関すること▽その他本協定の目的達成のために必要と認められることの4つ。
式典には(株)ゴールドウインの渡辺貴生社長と(株)葉山マリーナーの寿浅実社長が出席。山梨町長は「今回の協定を機に、将来に向けて人々と自然がどのように共存していくのか、また子どもたちに豊かな自然を受け継いでいくべく、3者が一体となって取り組めたら」と話した。その第一弾として、5月20日(土)に町在住の小学校高学年を対象に「稚魚放流・クルージング体験会」を実施することを発表した。
今後は海の上から見る葉山を体験するクルージングツアーを予定しているほか、海洋浮遊ごみ回収機「SEABIN」の紹介も行われた。葉山マリーナと(株)ゴールドウインが展開するアウトドアブランド「HELLY HANSEN」は昨年11月、海洋浮遊ごみ回収機「SEABIN」の共同運用を始めた。1日当たり1・5kg、2mm超のマイクロプラスチックも回収可能。無人でも機能する画期的な収集方法として注目を集めている。
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マリーナ港内に設置しており、ごみの回収やメンテナンスは、両社のスタッフが行っている。地元向けにこれらを活用したワークショップを行うほか、回収されたごみは海を守る活動を強化するための研究や分析材料となるという。
再エネ100%に
また、葉山マリーナは今年4月から、電力を地産地消の再エネ電力100%に切り替えたと発表した。京急電鉄が三浦半島内に保有する社有林の間伐材や鉄道線路沿いの伐採木を含む木質バイオマスを、横須賀バイオマス発電所で発電。環境価値が付帯された電力を導入することで、二酸化炭素排出量が実質ゼロになる。「三浦半島で循環するエネルギーの地産地消を体現する」としている。