神北地区の地域住民が集まり、このほど新たな地域紹介マップが完成した。メンバー自ら取材し、障がい関係施設を中心に日常生活に役立つ情報を詰め込んだ。「多世代に活用してもらえる永久保存版。地域の魅力を一人でも多くの人に知ってもらいたい」とメンバーの友井惠子さんは期待を口にする。
神北地区は、10自治会町内会からなる。同地区民生委員児童委員協議会会長の友井さんはウォークラリーや地域カフェの活動を通じ、「地域にはたくさんの魅力があるが伝わり切っていない。何とかして一人でも多くの人に知ってもらいたい」とマップの作成を提案。斎藤分北部町内会会長の山田園生さんら、地域の有志10人がメンバーとなり、昨年末にプロジェクトがスタートした。
当初は、地域作業所や放課後デイサービスなど、障がい関係施設に特化した内容を想定していた。しかし、「幅広く多世代に興味を持ってもらうことが、結果として障がいへの理解や関心にもつながる」と、高齢者向け施設や地域カフェ、子育て拠点に、スーパーやコンビニなど日常生活で役立つ情報を集約したマップへと路線変更。掲載施設にはメンバーが直接取材して、住民目線ならではの内容となった。
HPとも連携
おすすめの一つが、絶景スポット。メンバーたちが地域を歩いて見つけたおすすめの写真撮影スポットで、富士山や緑あふれる散歩道、鉄道風景などを楽しめる。「メンバー自身も一番楽しみながら探して、おかげで時間もかかったけどね」と山田さんは微笑む。
マップのデザインには、高齢者福祉に資する活動を行っている地域活動団体を支援する市の制度「ハマボノmini」も活用し、専門家のサポートも受けて見やすく、持ち運んで使いやすいレイアウトに仕上げた。また、マップに掲載しきれなかった内容や最新情報などを発信するプロジェクトのホームページも作成。二次元コードでマップと連動して地域情報を発信する。
プロジェクトを通じて、地域作業所の商品を別のカフェで飲食できるようになったり、お店の飾りを作業所で製作したりするなど、新たな地域のつながりも生まれた。「発信するだけでなく、橋渡し役として魅力を作るサポートもしたい」と友井さん。マップは各町内会や地域のイベントなどで配布していく予定。友井さんは、「地域に出るきっかけになれば。多くの人に神北地区の良いところを発見してもらいたい」と笑顔を見せた。