今年の干支は「辰」。横浜市戸塚区内で龍にゆかりのある歴史的遺物を、戸塚見知楽会の根岸正夫代表に紹介してもらった。
戸塚町の「海藏院」
一つ目は、戸塚町の「海藏院」山門上部にあしらわれている彫刻。作は、日光東照宮の「眠り猫」などを彫った名匠・ひだり左じん甚ご五ろう郎と伝えられている。
同寺に隣接してあった澤邊本陣。初代当主の息子こ古はん帆は、左甚五郎とも親交があったとされており、伝説が残っている。龍の彫刻は、当時のものを忠実に復元しているため、「見ごたえは十分」と根岸さんは語る。
俣野町「福泉寺」
二つ目に紹介するのは俣野町「福泉寺」山門の彫刻。こちらは同寺の岩波弘道住職に話を聞いた。残念ながら当時の資料が残っておらず、詳細は不明。2頭の龍が「あうん阿吽像」の役割を果たしており「始まりと終わり」を表す仏教的な意味合いがふくまれているのではないか、と住職は語る。龍が支える額縁に書かれた文字の意味も不明だという。
辰年は活力旺盛になる年との言われがあるという。期待しよう。
戸塚見知楽会とは
戸塚区内で歴史の講演やガイドを行う戸塚見知楽会。2003年に区役所の生涯学習事業のメンバーが母体となって結成。「見て・知って・楽しむ」をコンセプトとし、戸塚の歴史文化を発信するために、区民を交えての活動や、区の事業にも積極的に協力している。