観光スポットも4カ所紹介
国内外から訪れる宿泊客らに向け地元の自慢の味を紹介しようと、川崎駅前の商業者らで構成する「かわさきTMO(かわさきタウンマネジメント機構)が、グルメマップを作成した。4月から駅前の13のホテルを中心に1万部を配架する。
マップは、A3サイズで1枚刷りの両面カラー。日本語と英語の2言語で製作された。ラーメンや焼き肉、寿司などの飲食店24店舗の一押し料理を写真入りで掲載。観光スポットとして東海道川崎宿交流館など4カ所も紹介している。
ターゲットとするのは、川崎駅周辺の宿泊施設などを利用し、市内をはじめ東京、横浜といった地域を目的にする観光客や、ビジネス目的の滞在者。
地元の店舗を紹介してもらうツールに
製作にあたっては、2023年6月から、駅前の商店や商業施設などから約30人が参加しワークショップを重ねた。メインとなる飲食店の内容は、目を引くように料理の写真を大きくし、店名や営業時間といった店舗情報は少なくシンプルにした。また、すべての店舗欄にはネット地図に繋がる二次元コードを付け、慣れない土地でも場所が分かるようにと工夫した。
マップ製作を担当した、かわさきTMO役員理事の吉澤慶太さんは「旅行に行くとホテルのフロントに、近場でおすすめの飲食店などを聞くという人も多い。そういう時に手に取ってもらえると嬉しい。また、ホテルの従業員にもこのマップを使って地元の店舗を紹介してもらうツールになれば」と話す。
ホテルと連携に期待
吉澤さんが理事長を務める商店街・銀柳街では、昨年、英語と日本語のグルメマップを独自に作成。配架に協力をしてもらおうと近隣のホテルを回ったところ、「地元の飲食店が分かると助かる」「こんなものが欲しかった」と好評だった。
そこで、川崎駅前に範囲を広げ企画。吉澤さんは「今までホテルと連携することはなかったと思う。日本人はもちろん、羽田空港が近く海外からの旅行客など、新たな客層にPRできるのでは」と期待している。
今後、グルメマップを皮切りに、夏と秋にも切り口を変え製作する予定。「ラーメンだけ、居酒屋だけといった形でも面白い」と吉澤さん。また、次年度は、歴史や自然を巡る散策ルートを紹介するマップも作成するという。「地道だが、長く続けていれば効果が出てくる。商売につながり地元が活気づけば」と抱負を語った。