玩具に学ぶ戦争と発展
栄区の県立地球市民かながわプラザ(あーすぷらざ)で「昭和80年企画・春日明夫玩具コレクション展『昭和をめぐるおもちゃ旅行』」が開催中だ。7月6日(日)まで。展示されているのは東京造形大の春日明夫名誉教授が収集した大正期から戦後復興、高度経済成長期にかけての玩具や教科書など。
大正期、昭和初期は木製や金属製の物が多く、色彩も鮮やかだが、戦中期には土製が増え、色数も減少。戦争が子どもの遊びにも影を落としていたことが伺える。
戦争が終わると色彩は回復。しかし「メイドインオキュパイドジャパン(占領下の日本製)」のシールが張られたものが登場。アメリアによる占領期に作られた品で貴重なものだという。
また、高度経済成長期には64年東京オリンピックや70年大阪万博などに関する品もあり、当時の子ども達の高揚感が伝わる内容になっている。
さらに、メンコやすごろくなどで遊べる体験コーナーも人気だ。
同施設担当者によると既存のパッケージ化された展示ではなく「同施設オリジナル」の企画。今年が戦後80年にあたるため、当時の状況などを伝える展示として、子どもから高齢者まで楽しむことのできる「おもちゃ」を題材に選んだ。
また、「昭和100年」でもあることから、昭和期に使われていたテレビや電話などの家電も展示。懐かしむ高齢者、新鮮に眺める子ども。反応はそれぞれだ。
大人400円、高校生・学生・65歳以上200円、小・中学生100円、未就学児無料。時間は午前10時から午後5時。月曜休館(祝日除く)。(問)【電話】045・896・2121。