西横浜駅から徒歩10分・藤棚商店街から徒歩5分で久保山墓地近くの「円満寺」(横浜市西区久保町50-1)は、安土桃山時代の天正13(1585)年に天台宗寺院として開山。現在の西区久保町では大正12(1923)年からと約100年近くの歴史を持つ円満寺では、檀信徒向けの行事のほか、地域の人も参加できる写経会など年間を通して様々な行事を行っています。
そんな伝統ある円満寺で、少子高齢化の影響で一般墓の維持が難しくなる中、注目を集める永代供養墓。そして同寺ならではのプライバシーの守られた水子供養について聞いてみました。
永代供養墓「沙羅双樹の社」について
円満寺の墓所地内にある永代供養墓「沙羅双樹の社」は2015年創建。「跡を継ぐ子どもがいないので、お墓が心配」「子どもは娘だけなので、負担をかけたくない」といった声を受け、代々のお墓を設けたい人・承継者のいない人にも対応した永代供養墓が建設されました。永代供養墓であるのに、相続も可能というのは珍しいのではないのでしょうか。
ご供養については、毎朝・毎夕の僧侶による読経や年3回(3月の春のお彼岸、8月のお盆、9月の秋のお彼岸)の大法要のほか、12月には「沙羅双樹の社」に納骨されている方のための合同慰霊法要もあり、手厚いご供養が受けられます。
法要は天台宗の儀式で行われますが、宗派不問。檀家になることや強制的な寄付も必要ないので、「安心して申し込めます」という声が多く届いているとのことです。昨今は、お墓の解体・撤去や移転の「墓じまい」希望者が増えており、法律で定められた手続きなど難点も多いですが、同寺ではその相談にも無料で親身に乗ってくれます。
「沙羅双樹の社」には、以下の4種類があります。
- 沙羅:個別の区画になっており、遺骨は骨壺で2柱(骨袋に移し替えれば4柱)を安置することができます(5柱以上は要相談)。
- 双樹:納骨堂の中に遺骨を納めますが、「個別区画」と「合祀」があります。個別区画ではそれぞれに骨壺で2柱(骨袋に移し替えれば4柱)を安置することができます。合祀では納骨堂の地下に合同で埋葬されます。
※沙羅・双樹の個別区画については、十七回忌まで骨壺(または骨袋)で安置し、その後合祀の区画に移します。
また「沙羅双樹の社」ではご供物や花を手向ける、従来の墓地に近いスタイルでのお参りが可能です。特に個別型の「沙羅」は、「○○家」といった銘碑を付けることも。1区画に最大4柱までの遺骨が、埋葬費用のみで納骨できるのも特徴の一つです。
ちなみに同寺に在籍されている僧侶の方々は皆様、25年以上の経験を積まれているというのも安心ポイントです(令和3年2月現在)。
西郊良光住職「お墓にまつわる悩み・不安は人それぞれ。ぜひお気軽にご相談ください」と呼びかけています。
法要や通夜葬儀の依頼もでき、その際には400人まで収容可能な本堂を利用することができます。
永代供養墓、本堂共に駐車場完備。本堂への入口となる書院はバリアフリーで、エレベーターを使用することで本堂まで車いすのまま入る事も可能です。
また「沙羅双樹の社」については、動画でも紹介されています。
沙羅(A区画) | 90万円 |
沙羅(B区画) | 80万円 |
双樹(個別区画) | 60万円 |
双樹(合祀/1柱) | 30万円 |
書院地下納骨堂(1柱) | 40万円 |
※生前申込の場合、年会費4000円が必要です(全員がお墓に入った後は年会費は不要です)。
納骨までの主な流れ
- 墓じまいの場合
現在の墓地の種類(寺院墓地・公営墓地等)や納骨の状況をお伝えし、手順を確認する(詳細が分からない場合、無料で相談ができます)→「沙羅双樹の社」を見学し、納骨場所を決める→現在の墓地を撤去する費用の見積り等を取り、検討→「沙羅双樹の社」の契約、移転のための行政手続きを進める→契約・使用開始(移転)日の決定→納骨
- ご遺骨がお手元にある場合:「沙羅双樹の社」を見学し、納骨場所を決める→戒名の有無について相談→契約・使用開始日の決定→納骨
- 生前申込みの場合:「沙羅双樹の社」を見学し、納骨場所を決める→契約・使用開始日の決定
※いずれの場合も契約事項に関する説明を受けたり、ご事情に合わせたご相談を担当僧侶に行うことができます。
水子供養
円満寺では、母親のお腹の中で亡くなった赤ちゃんをご供養する「水子供養」も行っています。横浜市内でも「水子供養」に対応している寺院はわずか。円満寺では秘密(法要記録を残さないなど)での供養も可能で、檀家になる必要もありません。「数年経って、気持ちの整理がついたので供養をしたい」という方も承っており、法要後の供養もお願いできる「水子永代供養」も可能です。
プライバシーに配慮し、ご供養は本堂地下の内仏堂、水子地蔵尊の前で個別に執り行われます。
法要では天台宗様式の読経で般若心経等を一緒にお唱えし、お焼香をします。その後の法話を合わせて、約30分ほどで行われます。服装の指定もなく、控え室でも個室が用意されています。
今後コロナ禍でもデリケートな問題に対応できるよう、リモート法要の準備も行っているといいます。
水子供養 | 2万円 |
水子永代供養 |
七回忌まで…6万円 一七回忌まで…10万円 |
供養への考え方が変わりつつある今、お寺だからこそそれぞれのニーズに合わせて柔軟に対応してくれる円満寺。悩み事があれば気軽に相談してみてはいかがでしょうか。