高校3年生・須田友寿さんが企画
「拾ったごみで街を活性化したい」下小田中在住の高校3年生・須田友寿さん(17)が企画する「アップサイクルアートイベント」が6月29日(日)、新丸子駅西口前広場で開催される。小学生でも楽しめる作品づくりを通し、親子で地域や環境問題に目を向けてもらうことが狙い。
須田さんは「ごみとして捨てられたペットボトルを使い、子どもたちがアート作品を作るという企画。楽しみながら環境問題に興味を持ってもらいたい」と意図を話す。
高2の冬から週末に、新丸子駅周辺でごみ拾いを続けている須田さん。ごみの中からリサイクル素材として使えるペットボトルを材料にアクセサリー作りを行い、親子らに環境について考えてもらう活動を始めた。今までは地域のイベントに参加する形で実施していたが、今回は自身が主体となる初の企画。須田さんは「新丸子駅前は多くの人が行き交う場所。これまで以上に効果を期待したい」と力を込める。
地域コミュニティーの活性化も
このイベントのもう一つの狙いが地域コミュニティーの活性化だ。須田さんが関心を持つきっかけが、社会から孤立した状態だった身内の存在。「自分にできることはないか」と考え、まずは自身が行動を起こすことで、孤立する人たちを地域とつなげるきっかけをつくりたいと考えた。「自分たちが暮らしている地域の中で、『何やってるの』『手伝おうか』と言った声掛けが自然と出てくるような気軽に参加できる集まりがあることを知ってもらいたい」
大人たちも協力
2024年から通う新丸子の学習塾代表の今西竜一さん(38)をはじめ、地域のつながりづくりを目的に意見交換している中原区ソーシャルデザインセンター(SDC)、商店街、町内会も、須田さんの姿を見て「応援したい」と協力を申し出た。ごみ拾いも一緒に行っている今西さんは「受験生で勉強も忙しいのに地域のために立ち上がろうという思いに共感した。主体性があり、いつの間にか周囲の大人たちも巻き込まれている」とその行動力を称賛する。
須田さんは「いろんな大人たちが関心を持って耳を傾け、後押ししてくれた。最初は小さな活動かもしれないが、地域の孤立問題が解消するはじめの一歩になり、街の活性化につながってほしい」と思いを込める。
アート作品づくり体験

2025年5月に参加したイベントのアクセサリー作り体験
当日は、リサイクル素材とレジン液を使い、キーホルダーや髪飾りなどのアート作品づくりが体験できる(予約不要で、幼児から参加可)。午前10時から午後3時。入場無料(作品づくり体験は1回100円)。雨天決行。
詳細は公式ウェブサイト(https://petart.hp.peraichi.com)。