南足柄市出身で、南ドイツ在住のピアニスト、辻純子さんと夫の淵脇広宣さんによるピアノデュオコンサートが8月29日(金)、南足柄市文化会館小ホールで開かれる。午後5時から、入場料2千円。
夫妻はピアノ演奏活動をする一方で、指導者としても活躍。今回は、ブラームス自身による連弾用編曲2作品を演奏。交響曲とピアノ四重奏曲をピアノ1台で表現する珍しい構成になっている。
辻さんによれば、19世紀にはヨーロッパを中心にピアノが家庭に広く普及し、オーケストラの曲や室内楽曲を家庭でも楽しめるようにと、連弾の形で編曲されることが盛んだったという。こうした中、シューベルトやベートーヴェン、そしてブラームスもピアノ連弾に力を注ぎ当時の人々に親しまれていた。当日は、音楽文化の歴史的側面にも触れながら、演奏を披露する予定。
辻さんは「ピアノ88鍵を2人20本の指で奏でることで、1台のピアノからさまざまな楽器の響きを再現し、オーケストラと室内楽の世界を表現する可能性の追求や楽しみがあります。地元の皆さまにお越しいただければありがたいです」と話している。