NEW

「寄り道の達人」子育て日記・その5

シェアする
「寄り道の達人」子育て日記・その5

目的地までは徒歩10分です。大人だけなら。

子どもと一緒だと話は変わります。

ある休日、公園へ向かっていました。

家を出て30秒。さっそく足が止まります。道ばたの花です。

「見て!」しゃがみ込みます。観察が始まります。

まだ家が見えています。先が思いやられます。

なんとか再出発。

今度は電柱の下で停止。

何かと思ったらアリです。アリが一匹歩いています。

しばらく見守ります。応援まで始まりました。

「がんばれー!」

アリはたぶん聞いていません。

さらに進みます。

すると今度は石ころです。なぜか気に入ったようです。

拾います。ポケットに入れます。

宝物認定されました。

数歩進んで、また止まります。

今度は葉っぱ。

さっき石を拾ったばかりです。

コレクションの基準がよくわかりません。

そのうち近所の犬が通りました。

当然、立ち話です。犬と。

飼い主さんではなく犬と。

犬も少し困っているように見えました。

ようやく公園が見えてきました。

到着かと思ったその時です。排水溝に流れる小さな葉っぱを発見。

しゃがみ込みます。葉っぱを追加投入。

流します。「行った!」

レースが始まりました。葉っぱ対葉っぱです。

実況まで始まりました。

公園はもう目の前です。

でもまだ着きません。

結局、公園まで30分かかりました。

到着すると、子どもは満足そうです。

そして一言。

「今日は早かったね」

思わず笑ってしまいました。

帰り道。

ポケットの中には石ころが一つ。手にはいつの間にか拾った葉っぱ。

どちらも本人にとっては大切な宝物らしいのですが、何がそんなに特別なのかは最後までわかりませんでした。

でも、そういえば昔、自分も何かを拾って帰ったことがあったような気がします。

あれは何だったのでしょう。もう思い出せませんが。

あなたは子どもの頃、何を宝物にしていましたか。

『へんてこ子育て日記』はこちら

住所

神奈川県横浜市

公開日:2026-07-16

関連タグ